研究課題/領域番号 |
19K19819
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 愛知医療学院短期大学 |
研究代表者 |
臼井 晴信 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 准教授 (80779629)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 長周期の心拍の揺らぎ / 身体活動量 / 微細な炎症 / 自律神経活動 / 高感度CRP / 慢性炎症 / 心血管疾患 / 予防 / 自律神経 / 心拍変動 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
心拍などの生体リズムは、自律神経活動によって「ゆらぎ」が生じる。生体リズムのゆらぎの減少は環境への適応能力の低下を示す。長周期の心拍のゆらぎ成分は、刺激に対して長時間生体に影響を与える。生活習慣病の発症には持続的な炎症が関わる。長周期の心拍のゆらぎの減少は、持続的な炎症を促進しているのではないだろうか。 身体活動量を増やすと炎症が抑制される。本研究では無作為化比較試験を行い低活動者の活動量を増やした時、炎症の抑制に長周期の心拍のゆらぎ成分の増加が寄与するかを調べる。身体活動量による炎症抑制の機序を解明し、生活習慣病予防に貢献することが目的である。
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研究成果の概要 |
心臓の拍動にはゆらぎがある。数秒間に繰り返す周期の揺らぎの他、数分間隔での長周期の揺らぎがある。長周期のゆらぎは心血管疾患などの予後や体内の微細な炎症と関連していると言われていた。本研究では身体活動量の増加によって長周期の心拍の揺らぎに変化があるか、および微細な炎症が減少するかを調べた。無作為化比較試験により身体活動量を増やす介入群と対照群を比較した。介入群では対照群と比較して、長周期の心拍の揺らぎが増加した。心拍の揺らぎの増加は心血管疾患の予後の改善と関連していると言われている。さらに、身体活動量の増加に伴う長周期の心拍の揺らぎの増加は、微細な炎症の減少とも関連していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身体活動量の増加が心血管疾患を予防することや、その機序に炎症反応が一部関わることは以前より明らかとなっていた。しかし身体活動量を増やすことが健康に与える影響を定量的かつ非侵襲的に評価することはできない。炎症指標などの血液検査によりある程度の推定はできるものの即時的な影響は評価できない。本研究では身体活動量と炎症指標の関連に、心拍の揺らぎ成分の変化が影響しているという一定の知見を得た。この結果により心拍の揺らぎ成分を健康を評価する指標として用いるための基礎的データを得ることができた。心拍の揺らぎ成分を評価指標として確立することで、非侵襲的かつ即時的に健康状態をはあくできるようになる。
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