研究課題/領域番号 |
19K19822
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
谷津 智史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10823453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ビタミンC / マウス筋芽細胞株C2C12細胞 / 筋分化 / 筋再生 / ビタミンC合成不全マウス / 筋損傷モデル / サルコペニア / 老化促進モデルマウス / SMP30 / 骨格筋 |
研究開始時の研究の概要 |
老化による骨格筋の量的、質的な衰退はサルコペニアと定義され、その発症機構は未解明である。本研究ではこの骨格筋老化機構を解明する。本研究で用いるSMP30-KOマウスはヒトと同様にビタミンCを生合成できない老化促進モデルマウスである。そこで本研究ではまず、SMP30-KOマウスがサルコペニアモデルマウスとなるかを検証し、ビタミンCの不足と骨格筋老化の関係を明らかにする。そして1細胞ごとの遺伝子発現を解析し、老化の原因となる老化細胞を特定し、老化関連遺伝子を同定する。最終的には、老化関連遺伝子を除去することでの細胞の若返り、サルコペニア発症機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
加齢による骨格筋の衰退(サルコペニア)は健康寿命の延伸を阻害することから、社会問題となっている。サルコペニアは、骨格筋の定常時における萎縮と損傷時における再生の遅延によってもたらされる。そしてサルコペニアは様々な栄養と関連することが知られている。さらにこれまでに、ビタミンCの不足が老化を促進させるとともに骨格筋の萎縮をもたらすことが報告されている。これらのことから、ビタミンCと骨格筋の関連性を解明することは、サルコペニア発症機構の解明へとつながると考えられる。今年度は、サルコペニア発症機構の解明として、ビタミンCと筋再生の主役と考えられる筋芽細胞の増殖、分化の関連を考察する必要がある。そこで、マウス筋芽細胞株C2C12細胞を用いて、ビタミンCがこの細胞の増殖、分化にどのような影響を与えるかを検討した。その結果、ビタミンC処理によってC2C12細胞の分化誘導後の増殖が促進され、さらにその後の筋分化が促進された。また、これまでにビタミンCがDNAの修飾状態を調節することが報告されている。そこでビタミンC処理によるC2C12細胞のDNAの修飾状態を検討した。その結果、ビタミンC処理は、C2C12細胞のDNAの修飾状態を調節することで、筋芽細胞の分化、増殖を促進することが明らかになった。 これらのことから、初年度に明らかにしたビタミンC不足による筋再生の遅延には、筋芽細胞におけるDNA修飾状態の変容が影響していることが示唆された。
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