研究課題/領域番号 |
19K19827
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
仁藤 充洋 山形大学, 医学部, 助教 (70732692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 運動制御 / 脊髄反射 / 筋電図 / 電気刺激 / 上肢 / 手根 / 手指機能 / 脳血管障害 / 上肢運動機能 / 粗大把握 / 巧緻運動 / 運動麻痺 / 巧緻動作 / 脊髄神経 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
脳血管障害などによる運動麻痺では、手指の把持力や巧緻性が低下し、日常生活に様々な支障がもたらされる。このような患者の手根の力を徒手筋力検査法により調べると、伸展力が減弱していることが多く認められる。本研究では、運動麻痺患者を対象に、申請者らが作製した力計測装置を用いて45°毎8方向の手根の力を計測して定量化し、減弱していると予測される手根の力と手指機能検査との関連を調べる。また、健常者を対象にこれらの運動時に働くと考えられる神経機構について調べる。以上から、手指機能と手根運動の関連について多角的に調べる。
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研究成果の概要 |
脳血管障害による運動麻痺では、手指の把持力や巧緻性が低下し、日常生活に様々な支障がもたらされる。本研究では、脳血管障害により加療中の急性期脳卒中患者を対象に、手根の力計測装置を実施し、手指機能との関連を検討した。その結果、運動麻痺を呈する者では、麻痺側において全ての方向で力が減弱しており、手指機能の遅延・低下を認めた。次に、健常者を対象にこれらの運動時に働くと考えられる脊髄神経機構について調べたところ、手根伸筋から手指の運動に関わる筋の運動細胞に対して、促通性の結合をもち、この反射は筋紡錘由来のIa線維を介した単シナプス性の促通であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、急性期脳卒中患者の手根と手指機能の関連を調べ、リハビリテーションへの応用の可能性を探る基礎的な研究である。手根の力は麻痺側において、どの方向でも減弱しており、手指運動の遅延・機能低下を認めた。健常者でヒトの脊髄神経機構について調べたところ、橈側手根伸筋から手指筋の運動細胞に対して単シナプス性促通を持つことが明らかとなった。以上から、手根伸筋群への介入により手指運動機能を改善させる可能性があることが示唆された。
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