研究課題/領域番号 |
19K19842
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
伊藤 晃洋 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (50807419)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 胸骨正中切開 / 心大血管リハビリテーション / 脊柱アライメント・可動域 / 要因分析 / 周術期 / 脊柱 / 長期変化 / 心臓外科術後 / 脊柱可動域 / 姿勢 / 腹部手術 / 脊柱彎曲角度 / 脊柱可動性 / 心臓外科 |
研究開始時の研究の概要 |
胸骨正中切開は,胸椎の安定性に寄与している胸郭構造を破綻させることから,術後の脊柱アライメント・可動域 に影響を及ぼし,身体機能低下や疼痛を引き起こす可能性がある.しかし,先行研究では胸郭標本で可動域を確認した研究しか行われておらず,実際の術後を想定できていない.これまで術前後での比較を行い,術後に胸椎可動域が低下し,疼痛との関係性があることを明らかにした.今回,要因分析と退院後骨癒合時期に脊柱の評価と身体機能の評価を行うことで,手術が与える影響と回復の程度を調査する.研究結果から,術後管理における注意点を明らかにすることや,術後の2次的な疼痛や身体機能の低下・制限の予防が可能になると考える.
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研究成果の概要 |
胸骨正中切開による心臓外科手術を受けた場合、術後の姿勢や動きの変化の特徴として、胸椎後弯の増加・可動域の減少がみられ、前傾姿勢となる。長期的視点としては、手術の影響は改善傾向ではあるが、一部残存する可能性があり、適切な管理が必要と考えられる。術後の変化に最も影響を与える要因としては、術後の炎症が挙げられた。炎症は浮腫や瘢痕化などと関連し、変化を与えていると考えられる。早期の離床やリハビリテーション介入により炎症を抑制することで変化を最小限に収められる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体における胸骨正中切開後の脊柱アライメント・可動域の変化については、これまで明らかになっていなかった。胸郭標本を用いた先行研究では、過可動になると報告されていたが、生体での結果は反対に動きが制限されるものであった。この結果から、動きが制限されることを考慮した、生活指導やリハビリテーション介入が必要と考えられる。要因としては術後の炎症が最も関連しており、術後の炎症管理や適切な離床が効果的と考えられる。動きの制限について、長期的には改善傾向であるものの、術前と同様まで戻るのには時間がかかる可能性があり、注意深い観察が必要である。
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