研究課題/領域番号 |
19K19848
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京医療学院大学 |
研究代表者 |
生友 聖子 東京医療学院大学, 保健医療学部, 講師 (90515884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 1型糖尿病 / 横隔神経 / 神経筋接合部 / 糖尿病 / 横隔膜 / 糖尿病性ニューロパチー / 呼吸 |
研究開始時の研究の概要 |
実験対象には、13週齢の雄性WistarラットにStreptozotocinを腹腔内注射して1型糖尿病を発症させた1型糖尿病モデルラットを糖尿病群として、同週齢の雄性Wistarラットを対照群として用いる。 平成31年度(令和元年度)は呼吸中枢の出力系である横隔神経の軸索や神経筋接合部に障害が生じているかについての検討を行う。平成32年度(令和2年度)は呼吸中枢の入力系である内外肋間筋や肺組織の状態についての検討を行う。平成33年度(令和3年度)は、呼吸中枢がもつ呼吸を調整する機能が障害されていないかについての検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、一型糖尿病の罹患による呼吸機能への影響を明らかにするために、横隔神経軸索の形態学的解析、横隔神経の神経筋接合部の形態学的解析を行った。糖尿病群では対照群に比べて、大径の横隔神経軸索が減少しており、軸索の萎縮が観察された。また、神経筋接合部についても、糖尿病群において形態異常が観察された。 以上の結果は、横隔神経もまた下肢の運動ニューロンと同じく糖尿病性神経障害により障害されている可能性を示唆するものである。横隔膜を支配する横隔神経は呼吸機能において重要な役割を果たしていることから、糖尿病罹患により呼吸機能になんらかの障害が生じている可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病罹患者の呼吸機能が予備機能を中心に低下することは既知の事実であるが、呼吸機能低下を呈した糖尿病罹患者において横隔神経の神経伝導速度や誘発筋電図に異常がみられなかったことから、呼吸機能障害の原因は筋の代謝異常によるものであると考えられ、神経系についての研究はほとんど行われてこなかった。 本研究結果は、横隔神経でもまた下肢の運動ニューロンで生じているような糖尿病性神経障害による影響が生じている可能性を示唆するものであり、糖尿病罹患者の呼吸機能低下について、新たな知見を提供し、その解明に寄与するものであると考えられる。
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