研究課題/領域番号 |
19K19851
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
谷川 広樹 藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (90705013)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 脊髄神経 / 磁気刺激 / CPG / 脳血管障害 / 片麻痺 / 歩行再建 / 脳卒中 / 電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
脳血管障害の多くが後遺症として歩行障害を呈し、要介護の原因となっている。特に重症例に対する歩行再建において、麻痺筋に対する電気刺激療法が行われてきたが、電気刺激は疼痛が伴うため、充分な刺激が与えられなかった。また、刺激量が充分であったとしても単一筋への電気刺激では重症例の歩行再建は難しい。本研究では、電気刺激を、疼痛が生じにくいため強い刺激を与えることができる磁気刺激に置き換え、脊髄神経を刺激することで脳血管障害患者の歩行再建に有用かを検証するものである。本研究により、脊髄神経の磁気刺激が重症例にも有効であることが明らかになれば、有用な治療方法として確立でき、社会的意義は大きいと考える。
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研究成果の概要 |
先行研究を参考にして脊髄神経を電気刺激したが、下肢の歩行様運動は誘発されなかった。磁気刺激装置Pathleaderを用いても同様であった。下肢免荷方法、刺激強度に問題があると考え、懸垂装置を作成した。また高強度の磁気刺激が可能なmagstim Rapid 2で健常者のTh11と12棘突起間、30Hzで耐えうる最大強度で10秒間刺激すると、8名のうち2名に、下肢の交互運動を認めた。交互運動が生じた2名とその他6名の年齢、身長、体重には差はなく、交互運動を誘発するためには、ある程度の強刺激が必要であると言えた。脳卒中患者に応用するために、反応の有無が何による影響なのかを明らかにする必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医学の発展とともに重度の歩行障害を呈する脳血管障害患者が増加しており、重症例に対する新たな歩行練習法が求められている。本研究は、ヒトの第二腰髄レベルに存在するといわれる、上位中枢からの信号入力がなくても下肢筋に歩行様の周期的放電を発生させる神経機構(脊髄中枢パターン発生器:spinal central pattern generator, CPG)を刺激することによって下肢の運動を誘発しようとしたものである。脳血管障害患者にCPGの刺激を試みたという報告はなく、有効性が示されれば、歩行再建に大いに役立つと考えられる。本研究では有効性を示すに至らなかったが、その準備段階としての検証ができた。
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