研究課題/領域番号 |
19K19859
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
武田 賢太 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 流動研究員 (50824827)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 姿勢制御 / 脊髄小脳変性症 / 重心動揺リアルタイムフィードバック / 立位姿勢調節 / 神経変性疾患 / 脊髄不全損傷 / 重心動揺フィードバック / 感覚フィードバック / 立位バランス / 神経疾患 / 姿勢制御障害特性 |
研究開始時の研究の概要 |
神経疾患患者の姿勢制御障害特性は多様であり,同一疾患患者であっても個人差が大きく,障害特性に応じた介入方法の確立が求められている.立位バランスの改善を目的として視覚的フィードバックを用いて意識的に身体動揺を減らす介入が一般的であるが,フィードバックに対して依存的となり,介入効果の保持が困難であることが報告されている.したがって,本研究では①対象者に身体動揺のフィードバックを意識させずにフィードバック量を増減させた際の姿勢安定性及び姿勢制御に与える影響を検証すること,②神経疾患患者の姿勢制御障害特性を抽出し,各姿勢制御障害特性に応じた立位バランスの介入方法を考案することを目的とする.
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は神経疾患患者の障害特性に合わせて重心動揺のフィードバック量をリアルタイムに変化させることで安全かつ効率的な立位姿勢の獲得を促すことであった。病型や疾患特性の異なる脊髄小脳変性症患者を対象に、重心動揺のフィードバック量を減少させた際の姿勢安定性および姿勢制御に与える影響について検証した。姿勢不安定性が大きい患者ほどリアルタイムフィードバックによって重心動揺が減少した。また,症状が重度であった1例を4年間縦断的に評価したところ,症状が進行した後もフィードバックによって重心動揺の減少や過緊張の軽減,重心動揺に対する下肢筋活動の時間応答性の向上が認められた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リハビリテーション領域において、運動学習や姿勢安定性の向上を目的とした感覚フィードバック練習は主として視覚情報が用いられており、意図的に動揺範囲を減少させるように指示をする方法が広く用いられている。しかしながら、視覚フィードバックは効果の保持が限定的であることが報告されている。本研究で用いた手法は患者自身に対して意図的な指示をせずに重心動揺のフィードバック量を変調させることができ、ヒトが本来有している自律的な調節を無意識に促すことが可能となる。本研究成果は、神経変性疾患患者をはじめとする姿勢バランス障害を呈する患者のリハビリテーション手法の一つとして適用できると考えられる。
|