研究課題/領域番号 |
19K19875
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2020-2022) 県立広島大学 (2019) |
研究代表者 |
佐藤 葉子 (山西葉子 / 山西 葉子) 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (30423627)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 発達性協調運動症 / 感覚統合 / ランダム化比較試験 / 介入研究 / 発達性協調運動 / 協調運動 / 効果 / 効果研究 / 発達障害 / RCT |
研究開始時の研究の概要 |
発達性協調運動症(Developmental Coordination Disorder:DCD)児に対し、神経基盤の改善に焦点をあてた、感覚統合療法を行うことにより、協調運動の改善を目的とし、子どもの感覚、運動遂行にどのような効果があるのかを明らかにする。ランダム化比較試験の手法に従い、対象者を2群に分け、個別の感覚統合療法を週に2回20回提供することとする。さらに、DCD児の感覚や運動の特徴および、併存症によるタイプ分類を行い、まだ明らかになっていないDCD児のサブタイプ分類について検証することとする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、1)発達性協調運動症(Developmental Coordination Disorder ; DCD)にみられる、感覚や運動の特徴、併存症によるタイプ分類を行うこと、2)神経基盤の改善に焦点をあてた感覚統合療法(Sensory Integration therapy;SIT)を行うことにより、臨床症状と効果の関係性を明らかにすることである。対象は不器用さを主訴とした、4歳から8歳6ヶ月の参加同意が得られた児24名(男児20名、女児4名)であった。Movement Assessment Battery for Children-2(M-ABC2)、南カリフォルニア感覚統合検査(SCSIT)を実施し、協調運動及び感覚統合機能の問題を確認した。除外項目に該当した児7名を除き、17名の児にランダム化を行った(介入群9名、対照群8名)。介入群には個別の感覚統合療法を、20回実施した。治療前後に保護者と定めた目標に関してゴール達成ガイド(GAS)、日常生活上のニーズの特定にカナダ作業遂行測定(COPM)用いた。対象者の離脱はなく治療完遂率は100%であった。介入群と対照群間でCOPMは、単純主効果は有意差が認められたが、交互作用は認められなかった。SIT群と対照群間でGASは有意な交互作用を認め,多重比較にて、介入群、対照群ともに有意に改善を示した。MABC2では4領域中、総合領域、バランス領域にて有意な交互作用を認めた。DCD児の協調運動の問題に対し、一部、SITによる介入の効果を示す結果を得ることができた。介入の妥当性の検証のために、アセスメント開発者による忠実度の評価を受け、全対象者に対し基準を上回る結果となり介入の精度を保っていることも証明された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ランダム化、介入実施、介入前後の分析、介入の質の検討までは順調に終えることができた。DCDのタイプ分類が可能な評価項目の有無、特徴の分析、各指標間の関連性の分析を終えていないことから、研究全体の一部が未完了であり遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
各成果指標及び、対象者の基礎情報、臨床症状と、介入・非介入群間の関係性について明らかにする。介入効果と対象者の臨床症状とを照らし合わせ、DCDのサブタイプ分類が可能かどうかについて検討する。学会報告、国際誌への論文へ報告する。
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