研究課題/領域番号 |
19K19901
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大分大学 (2020-2022) 北海道大学 (2019) |
研究代表者 |
萬井 太規 大分大学, 福祉健康科学部, 講師 (10765514)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 運動発達 / 予測的姿勢調節 / 姿勢制御 / 運動制御 / 発達性協調運動障害 / 動作解析 / バイオメカニクス / 歩行 / 協調運動 / 予測的姿勢制御 / 三次元動作解析 / 足圧中心点 / 体重心 / 定型発達 / 歩行開始 / 片脚立位 / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
運動の不器用さが主訴となる発達性協調運動障害 (DCD) において,立位・歩行の不安定性に対する早期からの適切な理学療法の提供が重要視されている.DCD児の姿勢安定性の低下は,予測的姿勢制御 (APAs) の低下が関連することが報告されたが,APAsの定型発達過程の特性,およびDCD児のAPAsの機能障害の特性は十分に明らかではない.本研究は,3-12歳の児童を対象に,三次元動作解析装置ならびに床反力計を用いて下記2点を明らかにする. ①APAsの定型発達過程を明らかにし,さらに動作課題の影響を明らかにする. ②DCD児のAPAsの障害の特性,および姿勢不安定性との関連性を明らかにする.
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研究成果の概要 |
発達性協調性運動障害(DCD)児の予測的姿勢調節(APAs)の特性を解明するため,APAsの正常な発達過程の基礎データを示した.具体的には,APAsのタイミング(時間的制御)とAPAs活動量(空間的制御)で発達が異なる事,また前後方向と左右方向でも発達が異なる事を示した.DCDの予測的姿勢調節の評価のためには,APAsのタイミングと活動量とを区別し,また,方向特異性を踏まえた上で詳細に分析することが重要である事が示唆される.さらに,歩行制御の正常な発達過程の特性も示した.定型発達児は,発達に伴い側方の動的安定性が向上し,この事は四肢・体幹の協調的な運動の発達と関連していることが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,発達性協調運動障害(DCD)児の予測的姿勢調節(APAs)の特性を解明するための基盤データとなる定型発達児のAPAsの発達過程,および,歩行制御の発達過程について多くの知見を提供する事が出来た.特に,APAsのタイミングを調整する制御とAPAsの活動量を調整する制御の発達過程は異なるとの結果や,歩行時の四肢や体幹・骨盤の協調的な運動の発達が歩行の安定性に関与しているとの結果は,DCD児の姿勢・運動制御の特性を示す上での重要な知見だと考えられる.また,我々がこれまで示してきた分析手法,およびそれらの知見は,DCD児の評価及び治療のために世界的にも参考とされるデータとなると期待される.
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