研究課題/領域番号 |
19K19902
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
清水 如代 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40620993)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / ロボットスーツHAL / 上下肢強調 / 上肢駆動HAL / 下肢・四肢麻痺 / 随意的筋活動 / 上下肢協調運動 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷完全麻痺患者にとって麻痺肢の回復は困難なことが多く、リハビリテーションは残存能力を生かし日常生活動作を獲得することが目的となる。しかし麻痺肢機能の改善は、患者のQOLに大きく関わる。 歩行訓練は、頚髄・上位胸髄損傷では実施困難であり、下位胸髄以下の損傷例でも上肢への負荷が大きく、通常のパターンとは異なるものとなる。 本研究の目的は、脊髄障害による四肢・下肢麻痺患者を対象とし、装着者の意思を反映して関節運動を補助するロボットスーツHALを用いて麻痺肢運動訓練や歩行訓練を行う。随意的な麻痺肢運動訓練により、随意的筋活動が改善するかを評価し、麻痺肢の新たな機能訓練法を提案することである。
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研究成果の概要 |
本研究は、脊髄損傷完全対麻痺者に対し、ロボットスーツHALを使用した訓練法に関するものである。脊髄損傷完全四肢・対麻痺者の下肢を随意的に動かすために、HALを装着し、下肢駆動用電極を反対側上肢に貼付して、上肢の運動をトリガーとしてHALを駆動する『上肢駆動HAL』による歩行訓練を行った。下肢に随意的な筋活動がない症例であっても、HAL歩行時には、立脚期に周期的な下肢筋活動がみられた。また、痙縮のコントロールが困難な症例においては、訓練後に痙縮の緩和が見られた。上肢と下肢の連動した運動の有効性が示唆され、HALによる歩行訓練が、新たなリハビリテーションとなりうる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄損傷に伴う完全四肢・対麻痺者にとって、歩行訓練を随意的に行うことは困難である。歩行支援ロボットが注目されているが、完全麻痺者にロボットを使用する場合は、随意的な運動というよりは受動的なものとなる。本研究では、装着者の残存する部位の筋活動により随意的な麻痺肢を動かすことで、随意的な運動が可能であり、痙縮が緩和するという結果が見られ、脊髄損傷の新たなリハビリテーション法としての可能性が示された。
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