研究課題/領域番号 |
19K19903
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 (2022-2023) 新潟大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
大湊 麗 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90648289)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 二段階口蓋形成手術法 / 言語成績 / 硬口蓋閉鎖時期 / 音声言語障害 |
研究開始時の研究の概要 |
口唇口蓋裂の治療体系の確立に向けて、その有効性と問題点を検証するために、青年期までの長期治療成績を明らかにする必要がある。新潟大学顎顔面口腔外科では、言語成績の更なる向上を目指し、二段階口蓋形成手術法における硬口蓋閉鎖時期を5歳半から4歳へ早期移行した。この変更が、長期的な言語機能獲得に有効かどうか、硬口蓋閉鎖術を4歳で施行した群(早期群)と5歳半で施行した群(晩期群)の4歳時から16歳時までの長期言語成績を、音声言語の聴覚判定と音響特性の定量評価により調査分析し、比較検討することで解明する。本研究成果は、口唇口蓋裂の治療体系と音声言語障害領域の発展に寄与できる。
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研究成果の概要 |
新潟大学 顎顔面口腔外科では、1983年より二段階口蓋形成手術法を施行してきた。1996年に軟口蓋形成手術法を変更し、顎発育だけでなく言語機能の獲得にも可及的に良好な治療成績を報告してきたが、言語成績の更なる向上を目指し、2010年に硬口蓋閉鎖時期を5歳半から4歳へ早期移行した。本研究では、この硬口蓋閉鎖時期の早期移行が長期的な言語機能の獲得に有効かどうかを検討した。その結果、硬口蓋閉鎖時期の早期移行群では、5歳時における鼻咽腔閉鎖機能良好例と6歳時における正常構音例が増加した。顎発育においても否定的な影響は確認されず、言語機能による分析を統合すると、硬口蓋閉鎖時期の妥当性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、二段階口蓋形成手術法の治療体系を確立していく上で重要な示唆が得られた。また、口唇口蓋裂児が正常言語を早期に獲得し、良好なコミュニケーション態度と積極的な言語活動を形成することは、子どもの豊かな感性や情緒の育成を促進する。一時的な形態と機能の回復のみならず、口唇口蓋裂児の社会性発達に多方面に関わる研究ともいえ、口唇口蓋裂の治療体系と音声言語障害領域の発展に寄与した。
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