研究課題/領域番号 |
19K19909
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
陶山 和晃 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (50836236)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / 遠隔医療 / 遠隔リハビリテーション / 呼吸リハビリテーション / 理学療法 / 運動療法 / 運動耐容能 / 身体活動 / 健康関連生活の質 / 呼吸理学療法 / COPD / プロトコル / 遠隔的呼吸リハビリテーション / 試験的検証 / プログラム実施状況 / 安全性 / 満足度 / 在宅 / 実施可能性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対し,インターネット回線によるビデオ通話等を利用した遠隔的呼吸リハビリテーション(PTR)システムを構築し,その実施可能性について検討する.具体的には8週間のPTRプログラムを実施し,安全性(有害事象の発生率や重症度),プログラム実施状況(完遂率,脱落理由),介入効果(生活の質)を指標に検討していく.研究開始1年目には,PTRシステムの構築と試験的運用を行い,研究協力者の同伴の下でPTRプログラムを実施したのち,システム上の問題点を確認しながら検証する.2年目以降はPTRシステムを改良した上で実践的に導入し,介入効果を含めた実施可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者のための遠隔的呼吸リハビリテーション(PTR)システムを構築した.試験的検証にて有害事象:0件,PTRプログラム完遂率:96%,患者満足度:100%が得られた.さらに,PTRの介入効果を検証するため,8週間のPTRプロトコルを立案した.5名の安定期COPD患者のうち4名(73±5歳,GOLD重症度分類Ⅰ-Ⅱ期:2名)が完遂した.運動耐容能(ISWD)は65±45mの増加,不安・抑うつ(HADS)および健康関連生活の質(CAT)の合計点はそれぞれ3±4点,4±4点の減少が見られた.さらに,平均歩数は1,383±1687歩増加した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,情報通信技術を活用した遠隔的呼吸リハビリテーション(PTR)が,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者における呼吸リハビリテーションへのアクセス制限を解消する有効な手段であり,その実施可能性を有することを示し得たものである.労作時呼吸困難を主訴とする当該患者において,自宅に居ながら呼吸リハビリテーションを受けることを可能とした本システムの社会的意義は大きい.さらに,これらの介入効果は先行研究で示されている従来の外来呼吸リハビリテーションと明らかな差がないことが示唆でき,今後の研究発展に繋がる重要な知見となり得る.
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