研究課題/領域番号 |
19K19914
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
遠山 将吾 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (00388183)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 関節リウマチ / サルコペニア / 遅筋 / 運動 / 整形外科学 / 骨格筋 / 速筋 / 分子シャペロン / マイオカイン / 下腿筋 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢や疾患にともない全身の低筋肉量と低機能が特徴であるサルコペニアは、高齢化の著しい日本社会においては無視できない喫緊の課題である。運動を十分に行うことが、もっとも根本的な治療法であるが、実際には合併症などで運動ができないことが多く、運動以外の治療法の開発が求められてきた。われわれはラットを用いて、独自の方法による分子シャペロンを通じた大量マイオカイン誘導両方の開発を計画した。これが確立されれば、低負荷の運動にわれわれの方法を併用することで、安全にかつ効果の高い筋肉増強効果を局所だけでなく、全身にも得られる可能性があると考えた。本研究は、この目的の第一歩の研究である。
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研究成果の概要 |
動物関節炎モデルを用いて関節炎が速筋と遅筋に与える影響について解析したところ、速筋線維の豊富な長趾伸筋にくらべて遅筋線維の豊富なヒラメ筋で筋肉の萎縮・線維化が起こっていた。次にトレッドミル走行の効果を検討した。その結果、免疫感作後2週で筋たんぱく質のanabolic markerであるEif4eで、感作後6週でcatabolic markerであるAtrogin-1に運動の有無・筋肉の違いにおいて交互作用を認め、ヒラメ筋において発現が上昇していた。また、4週間の運動は遅筋で生じる筋萎縮を予防した。トレッドミル走行は筋肉の代謝回転を調節することで遅筋の萎縮や線維化を予防する可能性があると考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)に対する薬物治療の進歩により関節炎の寛解が得られるようになったが、依然としてサルコペニアの罹患率が高くRA患者のADL障害の大きな要因となっている。一方、遅筋は速筋の約5倍マイオカインを分泌することがこれまで明らかになっており、遅筋の比率が高い下腿への刺激 が全身の筋肥大をもたらすことができれば、サルコペニアの有効な治療法になり得ると考えた。
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