研究課題/領域番号 |
19K19917
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
手塚 正幸 自治医科大学, 医学部, 助教 (40721311)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 急性期脳卒中 / 脳機能個人差 / fNIRS / ニューロフィードバック / リハビリテーション / ワーキングメモリ / 脳卒中 / NIRS / 認知機能個人差 |
研究開始時の研究の概要 |
認知機能個人差により運動学習効果も変化する。このような認知機能個人差は背外側前頭前野の神経活動に反映する。この個人差神経基盤の知見に基づき、これまで急性期脳卒中患者を対象として近赤外分光法を用いたニューロフィードバックを適応し、体性感覚認知機能が高い患者ほど背外側前頭前野活動量が向上する結果を得てきた。しかし、このようなニューロフィードバック訓練で得られた脳活動が運動機能改善に及ぼす影響は明らかではない。そこで本研究は、急性期脳卒中患者におけるニューロフィードバック訓練効果差と訓練後の運動機能改善との関連性を解明することを目指す。最終的には患者の早期社会復帰に貢献する訓練手法を提案する。
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研究成果の概要 |
機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いた神経活動を修飾する系を構築し、健常者と脳卒中患者を対象とした視覚条件と振動条件の探索課題を行った結果、振動条件にのみ個人差を認めた。fNIRSを用いて課題中の前頭前野活動も測定し、その個人差が反映する脳基盤が背外側前頭前野であることを示した。この背外側前頭前野の機能に介入する新たな手法としてfNIRSを使ったニューロフィードバック系を構築し、片側麻痺を持つ急性期脳卒中患者に実施した結果、本ニューロフィードバック訓練により右背外側前頭前野の活動上昇と訓練後の空間的ワーキングメモリ機能向上に有意差を認めた(Real群 vs Sham群.p=0.031)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中に伴う運動機能障害に対するリハビリテーション効果の促進は、解決が求められている問題の一つである。ニューロフィードバック訓練はリハビリテーションの一手法であるが、その訓練効果に個人差が大きいことも指摘されている。本研究では、ニューロフィードバック訓練に伴う運動機能改善と個々人の脳機能個人差との関係性を明らかとすれば、患者個々人の脳機能特性に根差した新しいリハビリプロトコルの確立につながることが期待される。最終的には、患者の早期社会復帰に貢献することが期待される。
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