研究課題/領域番号 |
19K19925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
大野 勘太 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (70827823)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | カナダ作業遂行測定 / 臨床上意味のある最小重要差 / 患者報告式アウトカム / 回復期リハビリテーション病院 / COPM / MIC / レスポンスシフト / MCID / 臨床上意味のある最小変化量 / 患者報告式評価 / 作業療法 |
研究開始時の研究の概要 |
作業療法におけるゴールドスタンダードとしてカナダ作業遂行測定(Canadian Occupational Performance Measure; COPM)がある.COPMは,臨床実践だけでなく研究においても頻用される簡便なツールである一方で,測定方法の妥当性や臨床上意味のある最小重要差(MCID)については不明確な点もある.入院患者150名を対象にCOPMを聴取し,外的基準にはGlobal Rating Scaleと腕時計型加速度計を用いて評価する.外的基準を二値変数として改善群と不変群に振り分け,ROC曲線でカットオフを算出する.本研究によって作業療法介入の解釈妥当性の向上が期待できる.
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研究成果の概要 |
作業療法において幅広く活用されているカナダ作業遂行測定(COPM)の臨床上意味のある最小重要差(MIC)の算出を実施した.外的基準には,7件法のTransition index(TI)を使用し,TIの結果に応じて対象者を改善群と不変群に二分した.解析には,予測モデリング法を適応し,改善群と不変群の人数比が不均衡だった場合,人数比を調整した. 回復期リハビリテーション病棟に入院中の患者100名を対象にデータ収集し,TIの結果から97名が解析対象となった.MICは,遂行度が2.20点(95% CI:1.80 to 2.59),満足度が2.06点(95%CI: 1.73 to 2.39)だった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カナダ作業遂行測定(COPM)は,国内外の作業療法実践において領域や病期を問わずに幅広く活用されている効果指標である.これまでCOPMのMICはマニュアルに記載されていた「2.0点」が慣例的に使用されていたが,今回,統計学的に厳密な手法である人数比調整を実施した予測モデリング法(MICadjust)を適応したことで,COPMを採用した介入研究の結果の解釈を補助する資料を提供することができた. 殊に,個人の個別性を重視する作業療法においては,事例報告などの標本数が小さい介入研究が多く,MICを参照することで,対照群を設定しない介入研究の結果の解釈にも有用となる.
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