研究課題/領域番号 |
19K19928
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
藤村 健太 藤田医科大学, 保健衛生学部, 助教 (50780623)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 肩関節亜脱臼 / 末梢磁気刺激 / 脳卒中 / 予防 / 運動麻痺 / 末梢神経磁気刺激 / 磁気刺激 / Neuromodulation |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後に生じる麻痺側肩関節の亜脱臼は,肩関節の痛みを引き起こす一因になるだけでなく,日常生活活動を阻害し,機能予後にも悪影響を与える大きな問題である.この肩関節亜脱臼を予防するための治療手段として電気刺激の有効性が報告されてきたが,刺激時に痛みを生じることや効果を得るために多大な時間を必要とすることなどの問題があった.そこで本研究では刺激時に痛みが生じにくい磁気刺激を用いて,その効果を検証する.磁気刺激の有効性が示されれば,電気刺激に代わる新たな治療手段を確立することができ,その意義は大きい.
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研究成果の概要 |
脳卒中後の片麻痺患者に頻発する麻痺側の肩関節亜脱臼に対して,予防を目的とした反復末梢磁気刺激による治療の効果をランダム化比較試験にて検討した.その結果,通常のリハビリテーションに加え,1日約20分の肩関節周囲筋への磁気刺激を週5日,6週間継続して施行することにより,開始から6週間後の経過において肩関節亜脱臼の発生を予防できることが明らかとなった.さらにその効果は,磁気刺激による介入終了後6週まで保持できる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中後に生じる麻痺側肩関節亜脱臼の予防的治療に対し,反復末梢磁気刺激を用いた新たな治療法を開発することに成功した.脳卒中後の肩関節亜脱臼の発生率は17-81%と報告され,肩関節に痛みを発生させる一因になるだけでなく,日常生活活動を阻害し,機能予後にも悪影響を与える.従来の電気刺激を用いた治療は刺激時に痛みが生じやすいことや長時間の刺激が必要なこと等,臨床で活用する上での課題があったが,磁気刺激はそれらの課題を克服できる.本研究で開発した肩関節亜脱臼の予防に対する治療法は,多くの脳卒中患者に有益な効果を与え,リハビリテーションにおける新たな治療手段となり得る.
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