研究課題/領域番号 |
19K19931
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
末廣 忠延 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90633850)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 腰痛 / 筋活動 / 運動制御 / 視覚的フィードバック / 股関節外転運動 / 運動療法 / 腰椎骨盤の安定性 / 骨盤動揺 / 骨盤回旋因子 |
研究開始時の研究の概要 |
腰椎骨盤の不安定性検査である側臥位での自動股関節外転テスト(股外転テスト)で骨盤の過剰な回旋が生じる者は,長時間の立位で腰痛が発症すると報告されている。しかし骨盤を回旋させる因子は不明となっており、効果的な運動療法の開発には至っていない。本研究の目的は,腰痛者の股外転テスト時の骨盤の過剰な動きに関連する因子を解明し,関連が認められた因子を改善させる運動療法を構築し効果を検証することである。本研究により,腰痛者の過剰な腰椎骨盤の動きを改善することができ,腰痛の治療・予防に寄与する運動療法を確立することができる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,腰痛者の股外転テスト時の骨盤の過剰な動きに関連する因子を明らかにし,関連が認められた因子を改善させる運動療法を構築することであった。本研究から再発性腰痛者では,股外転テスト時に骨盤挙上のタイミングや骨盤の回旋方向の動揺に左右差が大きく,股外転テスト時に腹横筋/内腹斜筋,脊柱起立筋の活動遅延が生じた。そのためこの筋活動パターン変化が腰椎骨盤の運動制御の低下の要因として考えられた。腰痛者の股関節外転運動時の腰椎骨盤の運動制御を改善させる運動療法として,視覚的フィードバックを用いた運動制御トレーニングが有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,股関節外転運動時の骨盤動揺やその因子について調査した。その結果、腰痛者では股関節外転運動時の骨盤の挙上や回旋量に左右差が生じ、筋活動パターンが健常者と異なり体幹筋の活動が遅延することが示された。このような異常な筋活動パターンや骨盤の非対称な運動パターンが日常的に繰り返されることで片側への組織ストレスが増加、蓄積し腰痛の再発や悪化につながる可能性が示唆された。 また股関節外転運動時の過剰な運動パターンを改善させる方法として視覚的フィードバックを用いた運動介入を実施することで腰椎骨盤の運動制御が改善した。これは再発性腰痛者の運動プログラム作成時の一助となり学術的に意義がある。
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