研究課題/領域番号 |
19K19939
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
川村 皓生 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 理学療法士 (30812416)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サルコペニア / 栄養 / 回復期リハビリテーション / フレイル / 身体機能 / 活動量 / 回復期リハビリテーション病棟 / 栄養療法 / 運動療法 / ADL |
研究開始時の研究の概要 |
急速な高齢化により回復期リハビリテーション病棟へ入棟する患者も高齢化が進む一方で、入院期間の短縮のため、より早期により高い日常生活活動能力を獲得して退院を図ることの重要性が増している。回復期に入棟する高齢者の多くは原疾患に加えて急性期病床での低栄養、低身体活動状態と考えられるが、その改善方法の検討は十分にされておらず、低活動のまま退院することにより再度機能低下を起こす可能性が危惧される。退院後の能力維持のためには、入棟中に栄養療法も含めた介入が必要であると考える。本研究では運動療法と栄養療法の併用が日常生活活動能力の向上効率をより高めるのかについての検証を行うことを目的とする。
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研究成果の概要 |
回復期リハビリテーション病棟におけるサルコペニアと栄養状態改善のための検証を行った。運動器疾患患者を対象に通常の運動療法に加え1日6gのBCAA(必須アミノ酸)を含む栄養付加を行い、入棟時・退棟時および退棟1ヶ月後のサルコペニアや低栄養状態の変化を評価した。対象者42名(平均年齢80.3歳)のサルコペニア有症率は入棟時36%、退棟時38%、退棟1ヶ月後18%、低栄養の割合は入棟時55%、退棟時51%、退棟1ヶ月後42%と、入棟中は大きな変化はないものの、退棟後やや遅延してサルコペニアや栄養状態が改善する可能性が示唆された。今後退棟後のフォロー期間を含めたRCTデザインによる比較等に繋げていく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
回復期患者は疾患や入院生活中の低活動などの影響によりサルコペニアや低栄養の割合が多く筋肉量や栄養状態改善のための積極的な介入が必要である。今回は対照群の設定がなく栄養剤付加による効果の立証に至ってはいないが、回復期退棟後にも変化が現れる可能性が示唆された。今回の結果をもとに今後対象疾患や栄養剤付加量の検討、退棟後のフォロー期間を含めたRCTデザインによる比較等を行っていくことで、回復期患者のサルコペニア、栄養状態をより改善させる方策の立案に繋がるものと考える。なお、これまでの結果については関連学会での発表を行っており、最終的には国内外の学術雑誌に論文投稿を行う予定である。
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