研究課題/領域番号 |
19K19962
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
内田 昌孝 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (40779063)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腸内細菌 / 有酸素性運動 / 腸内環境 / ヘパトカイン / 運動 / 腸内細菌叢 / 動脈硬化 / 運動習慣 / 免疫 / 運動免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腸内環境の悪化が様々な疾患を誘発させることが報告されている。近年、心血管疾患の基礎病変であるアテローム性動脈硬化の発症に腸内細菌の産生する物質が関連することが明らかとなってきた。運動習慣がアテローム性動脈硬化症を予防することは報告されているが、腸内細菌叢の変化を介した予防効果があるかは明らかでない。そこで、本補助事業では、病態モデル動物を用いて、運動によるアテローム性動脈硬化発症予防に対する腸内細菌叢の影響を明らかにする。本研究から得られた知見によって、心血管疾患患者への新たな運動療法の提供や心血管疾患を予防するメカニズムの解明への発展が期待される。
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研究成果の概要 |
心血管疾患の基礎病変であるアテローム性動脈硬化発症の原因として肥満や腸内細菌叢の異常が指摘されている。運動習慣がアテローム性動脈硬化症を予防することは報告されているが、腸内細菌叢の変化を介した予防効果があるかは明らかでない。本研究は、病態モデルマウスを用いて、運動によるアテローム性動脈硬化発症予防に対する腸内細菌叢の影響を明らかにすることを目的とした。病態モデルマウスにおいて、自発運動による腸内細菌叢の部分的な改善や肝臓での脂質関連タンパクの増加による肝臓での脂質代謝改善が観察されたが、腸内細菌叢の移植実験より、腸内細菌叢単独の要因による予防効果ではないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から自発運動による肝臓での脂質代謝改善や血中脂質改善によってアテローム性動脈硬化発症が予防され、肝臓でのヘパトカイン増加や腸内細菌叢の部分的な改善が予防効果に関連する可能性が示された。また、腸内細菌叢の改善が単独で病態改善に作用するのではなく、運動との協調的に作用によって予防効果が発揮される可能性も示された。本研究成果は、健康科学や予防医学の観点から、健康な生活を送るために腸内環境の改善と持続した運動の実施が重要であることを示すものである。
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