研究課題/領域番号 |
19K19963
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
竹垣 淳也 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 特別研究員 (10824055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | レジスタンス運動 / 筋同化応答 / mTORC1 / MAPK / IRS / 機械的刺激 / 筋タンパク質合成 / レジスタンストレーニング / 骨格筋肥大 / Sarcolipin / Integrin / インスリン |
研究開始時の研究の概要 |
レジスタンストレーニングを行うと、セッションを繰り返し実施するにつれて、運動効果が減弱するため、経過に伴い筋肥大効果は得づらくなっていく。しかしながら、その詳細なメカニズムは未だに明らかとなっていない。 本研究では、このメカニズムに対してインスリンシグナルの因子と、機械的刺激に対するセンサーの感受性の変化が関与している可能性を考え、これらに着目して検討を行うことで筋肥大応答の減弱メカニズムを解明する。さらに、その原因を抑制する介入を併用した状態でトレーニングを行い、筋肥大効果が向上するかを明らかにする。これらの検討により、革新的なレジスタンストレーニングの効率化手段を開発する基礎が築かれる。
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研究成果の概要 |
本研究は、レジスタンストレーニングを行う中で経過に伴い筋肥大効果が減弱するメカニズムを明らかにすることを主たる目的とした。SDラットを対象に、電気刺激による他動的な筋収縮を用いたレジスタンス運動を48時間毎に実施させた。その結果、10セッション目にレジスタンス運動応答(mTORC1の活性化応答)は低減していた。さらに、1セッション目と10セッション目の機械的刺激のセンサーであるMAPKの応答を比較検討したところ、10セッション目で顕著な応答低減が認められ、トレーニングの経過に伴う筋肥大効果の減弱には細胞外マトリクスの適応変化によるMAPKの応答減弱が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レジスタンストレーニングの経過に伴う筋肥大効果の減弱は、定められた期間内に目標としていた筋肥大効果を得るための障壁となる。しかし、この現象のメカニズムはほとんど明らかとなっていなかった。本研究により、このメカニズムに機会的刺激のストレスセンサーであるMAPKの応答鈍化が関与する可能性が示された。本知見は、未だ不明な点が多いレジスタンス運動応答の分子メカニズムの全容解明に貢献するものである。また、この応答性鈍化を解消するような介入を付加することで、効果を維持したレジスタンストレーニングが実現し、将来的に効率的な筋肥大効果を誘導する手段として、医療・スポーツの現場へと応用されることが期待される。
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