研究課題/領域番号 |
19K19964
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
田中 佑人 大阪歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (10711038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 噛み締め / 予測的姿勢制御 / 頭部加速度 / 脳振盪 / マウスガード / 体幹安定 / 頭部外傷 / スポーツパフォーマンス / 噛み締め強度 / 噛み合わせのバランス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではスポーツ競技中の筋疲労による体幹の乱れが、スポーツ競技中の噛みしめ強度におよぼす影響を明らかにすることを目的とする。筋疲労を誘発するスポーツ競技時の体幹バランスと噛みしめ様相、開閉口筋の活動量を同時計測し、競技前後に採血を行い、血中の乳酸値とヘモグロビン値を測定する。これらの計測により、筋疲労と体幹バランスの崩れとの関連、体幹バランスの崩れと噛みしめ強度との関連を明らかする。また、次年度にはスポーツマウスガードを介して様々な噛みしめの様相を付与して同様の計測を行い、噛み合わせのバランスとスポーツパフォーマンスとの関連を検証する。
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研究成果の概要 |
外乱刺激に対して姿勢の安定性を保持する能力はスポーツ競技において重要な能力の一部である.本研究の目的は最大下咬合が外乱に対する姿勢制御に及ぼす影響を検証することである.本研究では外乱刺激前・後の姿勢制御である予期的・反応的姿勢制御に着目して検証した.噛み締めは,身体への衝撃時の開口筋の活動と頭部加速度のいずれにも影響を与えないことが明らかとなった.また,噛み締め条件では,予期的・反応的姿勢制御の両期における頸部・体幹・下肢筋の筋活動量が増大した一方で,外乱刺激後の姿勢安定性を増す効果は見られなかった.噛み締めが外乱に対する姿勢制御に及ぼす影響は限定的である可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで同研究分野では、噛み締めは体幹のスポーツパフォーマンスの向上や頭頚部外傷予防に効果的だという研究が多くなされてきているが、これら研究では閉口筋の活動量が増加すれば噛み締めているとして評価されてきたため、噛み締めの効果が誤って解釈されていた可能性があった。本研究では、咬合接触を伴わず開閉咬筋の同時収縮により得られる下顎の固定と、咬頭嵌合位での噛み締めにより得られる下顎の固定とを明確に区別した。一方で本研究により、スポーツ時の下顎位の実態あるいは噛み締めの効果の確からしさが向上したと考える。
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