研究課題/領域番号 |
19K19990
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター (2021-2022) 早稲田大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山岸 卓樹 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 契約研究員 (10794696)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 間欠的高強度運動 / スプリント時間・本数と生理学的応答の関係性 / スプリント時間/セットと骨格筋の生理学的応答 / 間欠的短時間高強度運動 / スプリントのセット数と骨格筋の生理学的応答 / スプリントのセット数と生理学的応答 / 全身の酸素消費動態 / 局所の酸素消費動態 / 骨格筋の活動レベル / 持久性能力 / 骨格筋量 / 骨格筋機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は2カ年計画で実施し、間欠的短時間高強度運動を従来の持久性能力に加え、「骨格筋の量・機能」の観点から迫ることを目的としている。まず初年度は、短時間で全身・局所のエネルギー代謝および大腿部骨格筋の活動レベルを効果的に高める運動様式の検討を進める。次年度は、初年度の研究成果に基づき、一つの介入研究を遂行し、極めて短時間(実施運動時間:60~90秒)で全身持久力から骨格筋の量や筋力・筋パワー発揮能力までを向上し得る全く新しいトレーニング手法の開発を目指す。
|
研究成果の概要 |
本該助成事業では、間欠的高強度運動(HIIT)に対する生理学的応答を全身・末梢レベルで詳細に検証し主に次のことを明らかにした。・全身・末梢レベルの有酸素性エネルギー代謝の増大および大腿8筋の活動レベルの有意な増加は僅か30秒(2x15秒スプリント)の高強度運動により達成される。・10秒以上のスプリントを反復した場合、2本目以降は有酸素性エネルギー代謝および骨格筋の代謝応答が鈍化する。これらの結果は、HIITにおけるスプリントの実施本数と生理学的適応が必ずしも比例しないことを示した先行研究の知見を裏付けるものであり、HIITのさらなる時間効率性の改善に繋がることが期待できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究によりスプリントの時間や実施本数を一定程度減少させてもトレーニング適応が損なわれないことが示されていたが、その生理学的機序については知見が限られていた。本研究により、10秒以上のスプリントを反復した際に全身・局所のエネルギー代謝の増大が2セット目以降は鈍化することを明らかにし、先行研究の知見を裏付けたことは学術的意義が高いといえる。さらに、本研究は僅か計30秒(2x15秒)のスプリントが有酸素性エネルギー代謝および下肢筋群の代謝応答の増大をもたらすことを示した。運動実施の障壁として「運動時間の確保」は最も頻繁に挙げられる理由だが、本研究の成果は現代人の運動参加を促す一助となり得る。
|