研究課題/領域番号 |
19K20017
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
遠藤 慎也 東海大学, 健康学部, 助教 (20824874)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 水素酸素ガス / 酸化ストレス / 伸張性収縮 / レジスタンス運動 / 高強度運動 / 回復効果 / コンディショニング |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では、健康寿命の延伸や2020年の五輪開催などで、運動への関心が高まる中、運動によって生じる疲労をいかに残さないようにするのかは、運動継続やスポーツ障害の予防、我が国の医療費削減の上でも重要となる。近年、水素ガス吸入は医療の現場における緊急を要する疾患に対しての有効性が示されており、疲労回復や怪我の治癒促進には酸素ガス吸入が有効とされている。そこで本研究では、これまでに明らかにされていない水素と酸素の混合ガス(水素酸素ガス)の吸入が伸張性収縮でのレジスタンス運動のパフォーマンスや、運動後の筋疲労の回復に及ぼす影響について検証し、健康増進や運動効率向上、傷害予防の方法として提案する。
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研究成果の概要 |
本研究は、運動時の水素酸素ガス吸入が筋疲労および筋痛の回復に与える影響について酸化還元反応を中心に検証した。運動中および運動後の水素酸素ガス吸入は、運動による酸化ストレスや抗酸化能の変化に直接的な影響を与えなかった。しかし、水素酸素ガス吸入により、運動後の主観的疲労度の軽減、運動後の筋痛軽減や筋力回復に一定の効果を示唆する結果が得られた。本研究の結果は、運動後の疲労回復に水素酸素ガス吸入が効果的な可能性を示唆している。ただし、運動習慣や運動強度による影響も考慮する必要がある。また、運動後の筋痛軽減メカニズムの解明など、今後の課題が見い出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素酸素ガス吸入が、運動後の筋痛軽減と筋力回復に一定の効果を示す結果を得たことは、従来の研究では十分に明らかにされていなかった新たな知見であり、運動後の疲労回復メカニズムの解明や水素酸素ガスの効果的な活用方法の開発に繋がる。 さらに、アスリートのパフォーマンス向上や運動後の疲労回復促進、高齢者や運動習慣のない人々の運動習慣促進など、幅広い分野での活用が期待できる。健康志向の高まりとともに運動習慣を持つ人が増える中、本研究の成果は、人々の健康増進や生活の質向上に貢献することが期待される。医療や介護の分野での活用も視野に入れ、更なる研究を進めていく必要がある。
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