研究課題/領域番号 |
19K20023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 大分大学 (2020-2023) 名古屋経済大学 (2019) |
研究代表者 |
大塚 道太 大分大学, 教育学部, 准教授 (10442386)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 学校体育 / 球技ゴール型 / プレイヤーの人数 / コートの広さ / 移動特性 / 体力向上 / コーチング / 教材工夫 / 球技 / 運動強度 / 競技人数 |
研究開始時の研究の概要 |
学校体育でも,競技スポーツでも,球技ゴール型では体力向上のためにプレイヤーの人数とコートの広さを工夫して行うことがよくある。しかし,競技レベルによって体力や技術レベルは異なるため,様々な競技レベルが存在する学校体育は,この工夫によって生じる運動強度が競技スポーツとは異なるのではないかという「問い」が生じた。 そこで本研究では,競技レベルの違いが球技ゴール型におけるプレイヤーの人数とコートの広さの工夫による体力向上が期待される体力要素に与える影響を明らかにすることを目的とした。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、球技ゴール型のプレイヤーの人数とコートの広さの工夫および競技レベルの違いが、プレイヤーの体力向上に期待される体力要素に与える影響を検討することである。本研究の目的を達成するために、当該年度(2023年度)は、主に次の3点に取り組んだ。 ①コートの広さについて、同じコートの面積でもラインの縦と横の長さが異なる場合がある。そのため、その場合のゲーム中の運動内容に与える影響を検討した。具体的には、球技ゴール型の種目をサッカーとし、同じ面積で縦と横の長さが異なる2コート(縦長コートと横長コート)で8人対8人のゲームを各3ゲーム実施した。その結果、1)キックによるパス場面、2)タッチ局面のタッチ数に違いが見られた。このことから、コートの広さを面積として扱うことがあるが、ラインの長さが運動内容に影響を与えることが示唆された。 ②球技ゴール型では、プレイヤーのポジションやプレイエリアによって要求される運動内容は異なるために、その移動特性も異なると推測される。そこで、球技ゴール型の種目をサッカーとし、ゲーム中のポジションとプレイエリアの違いが移動特性に与える影響について検討した。その結果、サッカーにおけるポジションの移動特性は、ミドルサードエリアでの移動特性が反映することが示唆された。 ③これまでの本研究の対象種目はサッカーが主であった。この他の球技ゴール型種目についても検討する必要があるため、次にラグビーを対象とした。しかしながら、ラグビーの指導現場で行われているプレイヤーの人数とコートの広さを工夫したゲームのルール等は多岐に渡る。そこで、今後の基礎資料とするために、タッチラグビーを対象にして、そのルールに関する実態調査を行った。その結果、年代カテゴリーごとのタッチラグビーが行われる際の指導目的、コートの広さ、プレイヤーの人数、ゲーム時間、ルール等の実態を把握することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究を達成するためには、サッカーなどの集団スポーツで実験を行う必要がある。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によって、2020~2021年度は全て実施ができなった。そのため、本研究は当初から「(4)遅れている。(Delayed)」の状態にある。 この状態を回避するために、2022年度に2020~2021年度に計画していた実験を実施した。しかし、2022年度は新型コロナウイルス感染症の流行期にまだあったことや、当初依頼していた研究協力者の異動などのために、当初計画していた実験内容の一部簡易化が余儀なくされた。具体的には、被験者数や実験回数の削減である。 本年度(2023年度)は、2022年度に実施した実験結果をもとに、本研究の成果発表に努めた。しかし、その研究遂行の過程で、本研究の実験データの信頼性と妥当性を高めるための追実験の必要性が生じている。具体的には、2022年度に実験を一部簡易化した被験者数や実験回数などについてである。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、次の3点を重点的に取り組んでいく計画である。 ①2021年度に実施した実験の追実験の実施を行うことで、本研究の実験データの信頼性と妥当性を高めていき、その研究成果の公表を行う。具体的には、実験内容は変更せずに、その被験者数と実験回数などを増やすことで再検討をする。 ②これまでの本研究の対象は主にサッカーであったが、今後は本研究は他の球技ゴール型種目についても検討を行う計画である。具体的には、ラグビーのプレイヤーの人数やコートの広さの工夫についての検討を行う。 ③本研究で得られた研究成果は、できるだけ多くの球技ゴール型の指導現場に還元できればと考える。そのためには、本研究は、球技ゴール型の指導現場に則したプレイヤーの人数やコートの広さの工夫について検討すべきである。しかし、その工夫は多岐に渡る。そのため、本研究を遂行するための基礎資料として、球技ゴール型のプレイヤーの人数やコートの広さの工夫についての実態を調査する。
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