研究課題/領域番号 |
19K20036
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 (2021) 筑波大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
越智 元太 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (90833848)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知疲労 / 動脈血中酸素飽和度 / 実行機能 / 低酸素順化 / 間欠的低酸素暴露 / 脳酸素運搬能 / 中大脳動脈血流速度 / 運動 / 疲労 / 認知機能 / アンモニア代謝 / 低酸素 / トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、運動による認知疲労の生理的メカニズムとして、運動時に生じる脳酸素運搬量低下の関与を明らかにし、それを抑制するためのトレーニング法の開発を目的とする。これまでに、私たちは標高3,500m相当の低酸素環境 (13%酸素濃度) で行う中強度運動が前頭前野の左背外側部 (DLPFC) の神経活動を低下させることで、実行機能低下、すなわち認知疲労が起こることを明らかにしている(運動性認知疲労モデルの確立)。本研究では確立した運動性認知疲労モデルを用い、その生理的メカニズム解明 (実験2)と間欠的低酸素トレーニングによる運動性認知疲労抑制効果の解明 (実験3) を行う。
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研究成果の概要 |
登山やトレイルランなど高所での身体活動や激しい運動は、注意や判断など脳の実行機能の低下(認知疲労)を招く。研究代表者は、低酸素環境での運動(以下、低酸素下運動)すが、前頭前野背外側部 (DLPFC)の活動低下による認知疲労を引き起こすことを明らかにした。本研究では、この認知疲労の生理機構と対処法を検証した。その結果、運動中のSpO2低下を防ぐと、運動後の左脳DLPFCの活動低下と実行機能低下のいずれも防止できること、1週間の低酸素暴露による低酸素順化が運動中SpO2低下抑制が認知疲労予防に有用である可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、運動による認知疲労のメカニズムとして、運動中の低酸素血の関与が明らかとなり、運動中の低酸素血防止が認知疲労の予防改善に有効であることが実証された。本研究の成果は、登山やトレイルランといった高地環境での身体活動のみならず、低酸素血を誘発するような激しい運動時の認知疲労対処法開発に寄与され、アスリートのパフォーマンス向上や安全なスポーツ活動のための方略開発につながることが期待される。
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