研究課題/領域番号 |
19K20067
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
萩生 翔大 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (90793810)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 運動学習 / 筋電図 / 筋電気刺激 / 筋骨格モデル / 二関節筋 / 等尺性力発揮 / 筋疲労 / 大腿四頭筋 / 協働筋 / 骨格筋電気刺激 / 運動制御 |
研究開始時の研究の概要 |
成長や加齢といった長期的な変化から,筋肥大や怪我・疲労といった短期的な変化に至るまで,我々の身体は刻一刻と変化している.では,こうした身体の内的環境の変化に対して,脳はどのように筋への指令を修正し,運動を適応させているのであろうか?本研究ではまず,短期的に内的環境の変化を引き起こす方法として,高周波の骨格筋電流刺激を使って単一筋のダイナミクスを変化させる手法を提案する.そして,生じた運動誤差を減らす過程で力と筋活動の修正量を定量し,内的環境の変化に対する運動の適応機序を明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では、高周波の筋電気刺激によって単一筋の疲労を引き起こし、その後の運動誤差に対して筋の活動がどのように修正されるかを調査した。実験結果から、筋疲労後の運動修正には協働筋の活動が関与していることが明らかとなった。また、次に実施した研究では、最大努力下での垂直跳び動作中、前脛骨筋への電気刺激を与え足関節背屈トルクを印加した。刺激直後、跳躍高の減少が見られたが、跳躍高を上昇させるような運動の修正が見られた。このような筋電気刺激による修正は、骨格筋自体や身体運動のダイナミクスを変化させる有効な方法であり、複数の筋の活動を調整して適応的な運動が実現されていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、筋疲労後の運動修正過程の解明にある。また本研究で用いた単一筋の電気刺激が、筋疲労を誘発させるだけではなく、全身運動中に強制的に関節トルクを印加し、身体ダイナミクスを変調させる方法として有効であること、さらにこうして作り出された新奇な環境に対して全身運動が修正される過程を示した点である。
社会的には、本研究の成果は、スポーツ中などに生じる筋疲労への理解や怪我の防止、さらには、筋電気刺激を活用して強制的に運動を修正することで、動作の獲得を促したり、スポーツ動作のフォームを矯正したりといった手法の開発に貢献することが期待される。
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