研究課題/領域番号 |
19K20068
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金沢 翔一 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (50710688)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 水嫌い / 恐怖心 / 不安感 / 水慣れ / 小学生 / 運動恐怖感 / 水泳 / 恐怖感 |
研究開始時の研究の概要 |
水泳指導では泳法を学ぶ前段階の水慣れの中で、水に対する恐怖心をどれだけ克服することができるかが重要である。そこで本研究では、水が苦手な子供に主眼を置き、特に水に対する恐怖心の原因を明らかにし、その原因を克服するための指導方法の確立を目指す。 まず、子どもの水への恐怖心の要因を質問紙に用いて明らかにし、実践を通して恐怖感を克服するための指導方法の確立を図る。また、泳ぎが苦手な子どもを対象に恐怖感を克服するための指導方法が学校体育授業においても適応可能であるのかを明らかにする。これらの研究によって、義務教育課程における子どもの運動の質の向上や、運動が苦手な子どもへの対応に直接貢献できると考えられる。
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研究実績の概要 |
水への恐怖心や不安感に関する質問紙調査を実施した.予備調査として,山梨県内の小学校に在籍する児童に対して,「水泳の授業でプールや水が嫌だなと感じるのはどのような時ですか」という質問文を提示し自由記述による回答を求めた.得られた自由記述とこれまでに実施したインタビュー調査や先行研究を参考に項目を設定した.その後,本調査として,山梨県及び東京都の小学校に在籍する児童に対して質問紙調査を実施した.フェイスシートでは,学年,性別に加え水泳授業に対する感情や積極性との関連を検討するために「水泳授業の好き嫌い」及び「水泳授業への積極的な取り組み」について回答を求め,予備調査で選定した項目についても回答を求めた.その結果2因子が示された.項目の内容や特徴から「溺水不安感」,「直接的侵襲」とそれぞれ命名した.次に各因子得点と「水泳授業の好き嫌い」の関係について検討したところ,「溺水不安感」,「直接的侵襲」において有意な差が認められ,各因子において「嫌い」,「どちらでもない」,「好き」の順に点数が有意に高かった.また,各因子得点と「水泳授業への積極的な取り組み」の関係ついて検討したところ,「溺水不安感」,「直接的侵襲」において有意な差が認められ,各因子において「取り組んでいない」,「どちらでもない」,「取り組んでいる」の順に点数が有意に高かった.さらに,各因子得点について学年と性差の関係について検討したところ,「溺水不安感」,「直接的侵襲」ともに1年生は4,5,6年生と比較して点数が有意に高く,男子より女子の方が点数が有意に高かった.以上のことから,水への恐怖心や不安感は,「溺水不安感」,「直接的侵襲」で構成されていること,水泳授業に対する感情や積極性と関連していること,学年や性別にも差があることが明らかとなった.
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