研究課題/領域番号 |
19K20105
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
大島 浩幸 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 事業化支援本部地域技術支援部墨田支所, 副主任研究員 (20751126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 知覚運動協応 / 感覚運動変換 / 深部感覚 / 感覚入力 / 知覚運動学習 / 機械的腱振動刺激 / リハビリテーション / バーチャルリアリティー / 機械的振動刺激 / バーチャルリアリティ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,腱振動刺激により生じる運動錯覚の自在な制御を可能にするために振動刺激と運動錯覚の関係を体系化することである.現状では腱振動刺激に対する運動錯覚の知覚特性が十分に解明されていないため,実用的な運動感覚提示手法の確立に至っていない.本研究では腱に加振機の機械的振動刺激を伝達する接触子の大きさに着目し,振動刺激と運動錯覚の関係を詳細に検討する. 体系化により,運動主体の一人称的な運動感覚の伝達という運動学習における本質的な課題を解決する突破口となり,一人称的な運動錯覚による新規運動学習手法の確立に向けた重要な一歩となる.
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研究成果の概要 |
腱への機械的な振動刺激は,人間の四肢にあたかも自身が関節運動を実施しているような錯覚をもたらす.この現象は,主観的な運動感覚の生成に対する様々な問題を解決する可能性を有しているが,振動刺激と知覚特性との関係が不明確であったため,その手法は確立していない.本研究は,刺激提示部の接触面積と肢位に着目し,振動刺激と知覚特性を体系化することを目的とした.参加者は,錯覚の鮮明さと伸展角度の大きさに関する主観評価を実施した結果,接触面積と肘関節角度の増加に伴い両パラメータが増加することが確認された.以上から,刺激提示部の接触面積と肢位は,運動錯覚の知覚特性に相乗的な影響を及ぼすことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卓越した身体技能の習得は,スポーツや身体表現の分野だけでなく,スキルを要求されるあらゆる分野で避けては通れない.本研究の成果により,運動主体の運動感覚の伝達という運動学習における本質的な課題を解決する突破口となる可能性がある.従来の学習者の試行錯誤に依存する学習手法を脱して,スポーツ,リハビリ,技能伝承などあらゆる運動学習領域に対して新たな方法論の確立に向けた基礎的なデータを取得することができた.また,本研究で得られたデバイスは,バーチャルリアリティやハプティックス等の異分野での運動感覚提示デバイスとして広く波及することも期待される.
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