研究課題/領域番号 |
19K20114
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 奈良女子大学 (2019-2021, 2023) 奈良県立医科大学 (2022) |
研究代表者 |
萬成 誉世 奈良女子大学, 大和・紀伊半島学研究所, 協力研究員 (90805128)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 加圧加熱処理 / トリプトファン / セロトニン / 社会性行動 / 幼少期の食環境 / 食環境 / 幼少期 / 高脂肪低糖質食 / 不安様行動 / HPA axis / 幼少期の食 / HPA-axis / エピジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
飽食の時代である現代において、「何をどれだけ食べるのか」という問いは、我々にとって非常に重要な課題である。幼少期における“食”は、身体の発達や味覚の形成、食習慣の獲得等に重要であるが、脳の発達や心の形成にも非常に重要な役割を担っていると考えられる。そこで、本研究では、幼少期における“高脂質低糖質食”の摂取が生育後の行動や中枢神経系に及ぼす影響について、分子レベルから行動レベルまで生物階層性の段階を追って研究を進め、生育後の性格特性や精神疾患発症に影響を及ぼす分子基盤の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
幼少期における“食”は、身体の発達や食習慣の獲得等に重要であるが、脳の発達にも非常に重要な役割を担っている。そこで本研究では、幼少期における食が生育後の行動や中枢神経系に及ぼす影響について研究を行う。特にレトルトパウチ食品の殺菌方法に用いられている加圧加熱処理(121℃、20分)を行ったタンパク質(A-SPI)を離乳後から実験動物に長期間摂取させ、Three-chamber social test等の行動試験を行い、生育後の影響を検討した。A-SPI群では、社会性行動の異常を確認した。また、社会性行動の調節に関与が知られるセロトニン量が血中において低下がみとめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
飽食の時代である現代において、「何をどれだけ食べるのか」という問いは、我々にとって非常に重要な課題である。市販されている離乳食にも使用される加圧加熱処理食品は、幼児期から長期的に摂取する可能性が高い。本研究の成果は、幼児期からの加圧加熱処理タンパク質の長期摂取が潜在的なトリプトファン欠乏を引き起こし、社会性行動の異常を明らかにした。これらの結果は、現代社会における食の安全性や摂取方法を考える上で非常に重要な知見である。
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