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若年ニコチン暴露がもたらす時を超えた食行動変化:報酬系を介した脳内分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 19K20116
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

山崎 聡  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (50622792)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード肥満 / ニコチン / 生活習慣病 / 食習慣・摂食調節 / 脳報酬系 / 糖尿病 / 肥満症 / 食行動 / 若年期ニコチン暴露 / 脳内分子メカニズム
研究開始時の研究の概要

21世紀出生児縦断調査(厚労省H29年)の結果、受動喫煙に曝された小児が肥満を来しやすいことが明らかとなり、そのメカニズム解明が期待されている。従来の齧歯類を用いた実験から若年期のニコチン暴露が脳内報酬系を介して飲酒量を増加させること(Cell Rep2018)、エピゲノムを介して脳機能に変調を来すこと(Nat Neuroscie2016)が報告されている。また動物性脂肪の過剰摂取はエピゲノムを介して報酬系機能を撹乱し動物性脂肪依存を来す(Diabetologia2018)。これらを踏まえ、本研究では若年期ニコチン暴露が成獣期の食行動、脳内報酬系、脳内エピゲノムに及ぼす影響を検討する。

研究成果の概要

本研究は幼若期のニコチン暴露が成獣期の食行動や報酬系に及ぼす影響を検討した。4週齢C57BL/6J雄性マウスに浸透圧ポンプを装着しニコチンを2週間投与した。9週齢までは通常餌、10週齢から高脂肪餌を与え体重、摂餌量を評価した。成獣期ニコチン暴露モデルには8週齢マウスにニコチンを2週間投与した。幼若期ニコチン暴露群では対照の生食群と比べて成獣期の高脂肪餌下の体重、摂餌量、血糖値が増加し線条体のD2RのmRNAや蛋白発現が低下していた。一方、成獣期ニコチン暴露モデルではこれらの変化は観察されなかった。幼若期のニコチン暴露は報酬系機能分子の発現量を変化させ成獣期の高脂肪餌性肥満を増悪させた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

受動喫煙に曝された小児は成長期に肥満を来しやすいことが報告されており(厚生労働省 21世紀 出生児横断調査特別報告2017)、幼若期の環境因子と成人期の肥満症リスクの関連性を解明するライフコース研究が注目されている。本研究の結果から幼若期のニコチン暴露が報酬系機能分子群の発現レベルを変化させ成獣期の高脂肪食性肥満を増悪させる可能性が示唆された。本研究成果を基に幼若期の環境が成人期の生活習慣病のリスクを高める新規脳内分子機構が解明されれば生活習慣病の発症予防や治療に大きく貢献することが期待される。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (4件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 幼若期の短期間ニコチン暴露によって誘導される成獣期肥満の病態モデルマウスの樹立と脳内分子機構の解明2020

    • 著者名/発表者名
      山崎 聡
    • 学会等名
      第93回 日本内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 幼若期の短期間ニコチン暴露によって誘導される成獣期肥満の病態モデルマウスの樹立と脳内分子機構の解明2020

    • 著者名/発表者名
      山崎 聡
    • 学会等名
      第34回 日本糖尿病・肥満動物学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 小児期の環境因子が生活習慣病のリスクを高める新規メカニズムの解明:若年期ニコチン暴露がもたらす成獣期マウスの食行動異常・肥満症の新規脳内分子メカニズム2019

    • 著者名/発表者名
      山崎 聡
    • 学会等名
      第27回 西日本肥満研究会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 幼若期の生活習慣によって決定される成人期肥満のマウス病態モデルの確立と脳内分子機構の解明2019

    • 著者名/発表者名
      山崎 聡
    • 学会等名
      第40回 日本肥満学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [産業財産権] 受動喫煙に起因する小児肥満の予防又は治療剤2019

    • 発明者名
      島袋充生
    • 権利者名
      島袋充生
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2019-165406
    • 出願年月日
      2019
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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