研究課題/領域番号 |
19K20117
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
畑山 翔 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (70825801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナイアシン / トリプトファン-ニコチンアミド転換経路 / 代謝 / 栄養 / トリプトファン‐ナイアシン転換経路 / 栄養学 / アルコール摂取 |
研究開始時の研究の概要 |
栄養生化学,生理学,ビタミン学および臨床栄養学の観点から,ナイアシン栄養状態が生体の遺伝子発現および代謝の調節におよぼす影響について網羅的に解明することを目指す.ナイアシン欠乏モデル動物の解析によって,より正確にナイアシン栄養状態を評価できることに着目し,生体内の代謝調節におけるナイアシンの新たな役割について明らかにできる可能性を見出している.本研究では,近年ナイアシン栄養状態に影響をおよぼす因子として重要とされているアルコール摂取に着目し,ナイアシンが生理機能調節におよぼす影響およびその制御機構を解明することを目的としている.
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研究成果の概要 |
栄養生化学,生理学,ビタミン学の観点からナイアシン栄養状態が代謝調節機能におよぼす影響について網羅的に解析することを目指す.本研究により,トリプトファン‐ニコチンアミド転換経路の律速酵素を欠失したキヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ欠失(KMO-KO)マウスを用いたナイアシン栄養状態を自在にコントロール可能なモデル動物が確立された.このモデル動物を用いた解析から,エタノール摂取はNAD消費の亢進によってナイアシン栄養状態の低下を引き起こすことが示唆された.また,ヒト尿検体の解析により,アルコール依存症患者におけるナイアシン栄養状態の実態についても明らかとした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により確立したモデル動物は,生体内の「真」のナイアシン栄養状態を評価可能である.そのため,ナイアシン栄養状態に影響をおよぼす因子,またナイアシン栄養状態とさまざまな生理機能の関連について,分子レベルで解明することに貢献するものである.また,本研究成果はエタノール摂取によるナイアシン栄養状態の低下機構を明らかにしたことから,わが国においても問題となっているアルコール依存症患者におけるナイアシン欠乏様症状の効果的な予防・治療法の確立につながるという社会的意義をもつ.
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