研究課題/領域番号 |
19K20118
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岡田 悟 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20572085)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肺癌 / がん微小環境 / 腫瘍免疫 / 栄養 / 栄養療法 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,①肺癌患者の栄養状態と腫瘍局所における腫瘍浸潤リンパ球・PD-L1などを含むがん微小環境との関連の解明を目指す.腫瘍局所においてどのように患者の栄養状態が関わっているかを明らかにすることで,低栄養患者における癌進展のメカニズムおよび栄養療法のターゲットの候補が見いだせる可能性がある.さらに,②低栄養マウスモデルを作成し,肺癌細胞株を移植することで作成した皮下腫瘍の観察により,栄養状態および栄養療法が腫瘍進展とがん微小環境に与える影響を動物モデルで前向きに検証する.これらの研究成果は、低栄養患者に対して腫瘍免疫環境の調節により予後改善を図る栄養療法へと発展していく可能性を秘めている.
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研究実績の概要 |
近年,免疫チェックポイント阻害剤によるがん免疫療法が劇的な効果をあげ,患者が本来もっている免疫力の大きさを再認識させた.免疫力が患者の栄養状態によって左右されることは知られているが,栄養状態ががん微小環境における腫瘍免疫にどのような影響を与えているかはいまだ解明されていない.そこで「栄養状態が局所の腫瘍免疫にも反映されており,栄養状態が不良だと腫瘍免疫が十分機能せず腫瘍進展を抑えられなくなるのではないか」との仮説のもとに,①肺癌患者における栄養状態と,腫瘍浸潤リンパ球やPD-L1発現状況などを含むがん微小環境との関連を明らかにし,②栄養状態・栄養療法が,がん微小環境にどう影響を与えるかを動物モデルで前向きに検証することを本研究の目的とする. 肺癌手術例における術前栄養状態とがん微小環境との関連の解明を目的に,肺癌手術検体で,がん微小環境に関連するマーカーを免疫組織染色を用いて評価する準備を進めた.リンパ球・腫瘍におけるPD-1・PD-L1の発現,細胞傷害性Tリンパ球(CTL)・制御性Tリンパ球(Treg)などの腫瘍浸潤リンパ球に関連するCD3,CD4,CD8,Foxp3,CD20,がん微小環境の調整に関わるTGF-β,IFN-γなどのサイトカインの染色性の検証を行った.同一検体内で多重染色法を用いて標的細胞を抽出する手法の検討を進めている.また,対象症例の術前の栄養状態(PNI値,血清アルブミン値,末梢血リンパ球数,BMIなど)やその他の臨床病理学的背景を含むデータベースを作成し,臨床データにおける術前栄養状態と肺癌手術治療における短期・長期予後の検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定していた免疫組織染色法に加え,多重染色による評価が有用である可能性があると考え,多重染色を用いた染色および評価プロトコールの作成に時間を要している.それに伴い動物実験の開始が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
肺癌手術検体での染色・評価プロトコールを確立し,実際の評価を進めていく.続いて,マウス皮下腫瘍モデルにおける低栄養によるがん微小環境への影響の解明を目的に,低栄養マウスモデルの確立を図っていく.
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