研究課題/領域番号 |
19K20176
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 流通経済大学 (2020-2021) 筑波大学 (2019) |
研究代表者 |
諏訪部 和也 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80816413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 超低強度運動 / 認知機能 / 記憶 / 有酸素能力 / 身体活動量 / 気分 / 音楽 / スローエアロビック / 海馬 / fMRI |
研究開始時の研究の概要 |
運動は身体だけでなく脳、とりわけ学習・記憶を担う海馬にも有益な効果をもつことが明らかになるにつれ、認知症予防策としても注目される。申請者はこれまで、健常若齢者を対象にした高解像機能的MRI研究から、ヨガや太極拳などの軽運動を模した一過性の超低強度運動(最大酸素摂取量の37%以下)が記憶能を向上させること、その神経基盤として海馬の記憶システムが上方調節されることを明らかにした。本研究は、これを高齢者に応用し、加齢により低下した海馬記憶能に対する超低強度運動の効果とその脳内メカニズム解明する。加えて、現場への実装を念頭に、軽運動の効果をより高める音楽に合わせた楽しい軽運動プログラムの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
運動が認知機能を向上させる効果を有することが明らかになり、高齢者の認知症予防策としても期待される。本研究は、超低強度運動(最大酸素摂取量の37%以下)が海馬の記憶能を高める効果を高齢者を対象に検証すること、これを踏まえて、認知機能を高める軽運動プログラムを開発することを目的とした。①健常高齢女性では高い低強度身体活動量は海馬の記憶能にポジティブな効果を有すること、②超低強度運動は即時的に高齢者の海馬記憶能を高める可能性があること、③認知機能向上させる軽運動プログラムとして、音楽や動きのテンポを工夫し、気分がイキイキ前向きになるような運動が有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ヨガや太極拳のような超低強度運動に相当する軽運動が高齢者の海馬歯状回の機能を改善し、記憶能を高める可能性を支持する結果が得られた。今後、さらに検証を重ねることで超低強度運動の効果とそのメカニズムが明らかになれば、認知症予防を目的とした軽運動プログラムの開発が促進される。さらに、音楽や動きを工夫することで運動の楽しさや気分を高め、認知機能への効果を増大させる効果を明らかにした成果は、運動プログラムの現場実装する上で有用である。
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