研究課題/領域番号 |
19K20187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 善隆 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (70806140)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 糖尿病 / 内臓脂肪 / 自然リンパ球 / 慢性炎症 / 飽和脂肪酸 / 発酵食品 / 腸内細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病患者の増加の一因として食習慣の欧米化に伴う、腸内細菌叢の変化が関与していると考えられる。本課題では、欧米化食としての高脂肪高ショ糖食に加え、防護的作用を有する発酵食を添加することによる腸内細菌叢の改変と内臓脂肪組織での自然リンパ球(ILC)の変化を観察する。本課題により、食生活の欧米化が腸内細菌叢を乱し、内臓脂肪在住のILCを障害することで慢性炎症・インスリン抵抗性が発症することが明らかになる。また、発酵食品摂取による腸内細菌叢調節作用を介した抗炎症作用が明らかとなる。本研究は増加する糖尿病を抑制するうえで、日本の伝統的食文化としての和食への回帰の必要性の提案につながる。
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研究成果の概要 |
糖尿病患者の増加の一因として食習慣の欧米化に伴う、腸内細菌叢の変化していることが考えられている。本課題では、腸内細菌の改変が内臓脂肪組織での2型自然リンパ球(ILC2)の活性化を介して慢性炎症を引きこしていることおよび発酵食品の効果を明らかにすることを目的として研究を実施した。内臓脂肪のILC2は内臓脂肪に発現している脂肪酸トランスポーターであるCD36の発現抑制を介し飽和脂肪酸の内臓脂肪への流入を抑制し、内臓脂肪での慢性炎症の抑制、糖尿病発症を抑制していることが明らかとなった。また、発酵食品を摂取すること、内臓脂肪の蓄積が抑制されていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病が増加している背景には食習慣の欧米化とそれに伴う内臓脂肪での慢性炎症が挙げられる。内臓脂肪の2型自然リンパ球は欧米化食に多く含まれる飽和脂肪酸が内臓脂肪への流入を抑制することで慢性炎症を防ぎ、糖尿病発症を抑制する働きがあることが明らかとなった。さらに、日本伝統の発酵食品を摂取することで、内臓脂肪の蓄積を抑制する効果があることが明らかとなった。 本研究より、糖尿病の発症予防・改善のために食習慣を見直すことの重要性が明らかになったと考える。
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