研究課題/領域番号 |
19K20193
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
守田 優子 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 講師 (50710068)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 不眠症 / 入眠困難 / 早朝覚醒 / 中途覚醒 / 身体活動 / 運動 / 高齢者 / 睡眠 / 運動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
入眠困難・睡眠維持困難に特徴付けられる不眠症は、高齢者に多い睡眠障害であり、二次的に心身の健康を損ねる可能性があるため、その予防と改善は高齢者の健康状態の維持・増進において極めて重要である。高齢者における不眠の発現には、生活習慣が大きいと考えられているが、それらと不眠症タイプとの関連についての詳細は明らかでない。 本研究では、高齢者の睡眠と生活に関する疫学調査を実施し、不眠症状別に生活習慣との関連を明らかにする。また、症状別に不眠予防に資する身体活動量の基準値を決定する。さらに、不眠を有する高齢者を対象に、長期的な朝または夕方の運動介入を行い症状別の効果を検討する。
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研究成果の概要 |
高齢者における不眠と睡眠不足は、精神疾患、生活習慣病といった二次障害の発生に繋がるため、その予防と改善は重要である。本研究では、高齢者の睡眠および生活に関する大規模疫学調査と、1カ月間の活動量計の装着から客観的な身体活動量と睡眠の関係を調べた。疫学調査の結果から、不眠症のリスク要因は症状によって異なり、またそれには性差があることが明らかとなった。特に女性においては、中等度の身体活動量が高いことが睡眠維持困難につながる可能性が示唆された。また、活動量計による調査では、不眠群に比して睡眠健常群の1日の歩数が高いことが示された。本研究結果から、不眠症の予防改善には、症状および性差を考慮すべきである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の不眠の原因は、加齢による脳の生理学的変化に加えて、日中の身体活動量や仕事の有無、世帯構成といった生活環境ないしは生活習慣が大きく関与すると考えられている。特に退職後の高齢者では社会的な時間的規制が弱く、余暇時間も多くなるため、日中の生活が睡眠習慣に及ぼす影響の個人差が、より大きくなる可能性が高い。しかしながら、運動習慣を含めた生活習慣と不眠の関係を総合的に検討した疫学研究は少ないという現状があった。本研究では、特に、不眠の症状別かつ男女別にリスク要因を検討した点で、今後の不眠予防に資する生活習慣上の指針として重要な知見となり得る。
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