研究課題/領域番号 |
19K20197
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
橋本 沙幸 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 講師 (90707530)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪性肝炎 / 繊維化 / 降圧剤投与 / 食事療法 / SHRSP5/Dmcr / NASH / 降圧剤 / 線維化 / SHRSP5/Dmcr / 高血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は患者数が増加しており、予防・治療方法の確立が望まれている。本研究では、NASHモデルラット(SHRSP5/Dmcr)を用い、線維化進展後に脂質制限を主体とした食事療法と降圧剤投与を同時に行い、すでに形成された線維化の改善を目指す。改善効果は肝臓の組織所見の観察および重症度をスコア化することで評価する。さらに血中脂質濃度、肝臓の脂肪沈着、炎症、線維化に関するタンパク発現解析を行うことで、NASH病態に対する治療効果とそのメカニズムを明らかにして、今後のNASH予防・治療の知見とする。
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研究成果の概要 |
病理評価では、バルサルタン群は中心静脈域の脂肪滴が小さくなり、ヒドララジン群は類洞が見られ、中心静脈付近から細胞が回復した。門脈域では、バルサルタン群は正常細胞が多く確認され、ヒドララジン群は脂肪滴が多く見られた。脂質染色では、コントロール群で繊維化が密ではない部位において大脂肪滴がみられ、密である部位は回復しなかった。バルサルタン群は、全体的に脂質が減少したが中心静脈付近では脂質が残存し、ヒドララジン群では中心静脈付近のみ脂質が減少した。ウェスタンブロッティング結果も含めて検討した結果、脂質の減少についてはバルサルタンの方が有効であり、繊維化改善にはヒドララジンの方が有効であると示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでNASHの治療は脂質とコレステロールの摂取制限を主体とした栄養管理が第一選択であったが、栄養管理だけでは肝臓の繊維化の軽減や完全な改善は困難であった。動物モデルを用いた研究より高血圧がNASH進展に関わっている可能性があるということから、NASHの予防・治療に降圧剤の投与を選択するという新たな視点を与えることが出来る。
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