研究課題/領域番号 |
19K20198
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2020-2021) 藤田医科大学 (2019) |
研究代表者 |
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 認知機能 / IADL / 慢性腎臓病 / 予測モデル / 因果構造探索 / 媒介分析 / 構造方程式モデリング / 軽度認知障害 / 疫学研究 / 機械学習 / 因果推論 |
研究開始時の研究の概要 |
認知機能は低下すると回復が困難なため早期発見・予防が重要である。認知機能低下のハイリスク群として慢性腎臓病患者が報告されている。しかし慢性腎臓病患者の認知機能低下メカニズムは多数のリスク要因が複雑に影響しているので、慢性腎臓病患者に特化した認知機能低下の早期発見・予防方策は確立していない。 本研究は、慢性腎臓病患者の多岐に渡る診療情報を経時的に収集し、最新の統計手法や機械学習により、慢性腎臓病患者に特化した、認知機能低下予測モデル・認知機能低下因果構造仮説・認知機能低下予防モデルを開発する。本研究により、慢性腎臓病患者に特化した認知機能低下早期発見・予防のエビデンス創出を目指す。
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研究成果の概要 |
慢性腎臓(CKD)病患者を対象とし、臨床背景情報を診療毎に収集し、加え約半年に1度の頻度で認知機能スコア、自立度評価、うつ症状スコアを収集した。因果構造検討のため媒介分析モデルを用いて検討し、CKDステージが進行すると認知機能が低下し、この関連の約2割にIADL低下が介在していることを示した。CKD患者のIADL低下を防げば、CKDステージ進行に伴う認知機能低下を部分的に防げる可能性を示唆した。加えて、AI・機械学習モデルと日常診療で容易に収集可能な情報を活用し、認知機能低下の予測モデルを開発した(精度は約8割程度)。診療時に患者の認知機能が低下しているかどうかAI判定可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症は発症すると回復困難なため早期発見・予防が重要である。認知症の高リスク群として慢性腎臓病(CKD)患者がある。しかし、CKD患者に特化した認知機能低下の早期発見・予防方策は確立していなかった。本研究は、CKD患者の多岐に渡る診療情報を経時的に収集し、最新の統計手法や機械学習を活用し、CKD患者を対象とする認知機能低下予測モデルを開発した。加え、CKDステージ進展と認知機能低下の因果構造を踏まえ、CKD患者の認知機能低下予防モデルを提案した。開発したモデルによりCKD患者の認知機能低下を早期発見し、instrumental ADL改善により認知機能低下予防を実現する診療モデルを提案した。
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