研究課題/領域番号 |
19K20205
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
蟹江 秀星 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (10828304)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 化学発光 / バイオマーカー / 糖代謝産物 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
日本国内には生活習慣の乱れにより発症する2型糖尿病の患者が1000万人いると推計されている。2型糖尿病は重症化すると様々な合併症を引き起こし、患者とその家族の生活の質を低下させることにつながる。2型糖尿病の重症化を防ぐ方法の一つは、2型糖尿病の重症化の予測に資する糖代謝産物の体内での量を指標に、重症化の予防策をとることである。しかしながら、臨床レベルでの利用に適した取扱いが容易な機器を用いる糖代謝産物の定量法は確立されていない。そこで本研究では、安価で容易に取り扱える機器により検出できる化学発光という現象を利用した、2型糖尿病の重症化の予測に資する糖代謝産物の簡便な定量法の基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
2型糖尿病患者の重症化を防ぐ方法の一つとして、2型糖尿病の重症化予測に資するバイオマーカーであるメチルグリオキサール(MGO)や3-デオキシグルコソン(3-DG)の存在量を指標に重症化リスクの高い患者を見極め、重症化予防策をとることが考えられる。しかしながら、1000万人と推計される2型糖尿病患者の臨床検査に最適なMGOや3-DGの簡便定量法は開発されていない。本研究では、維持管理も含め取り扱いが容易な機器により検出可能な化学発光という現象を利用した、MGOおよび3-DGの簡便定量法の構築を目指した研究に取り組み、化学発光物質への誘導体化反応条件や反応生成物の化学発光条件に関する新知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、MGOおよびMGOと化学構造が類似する化合物がある種のアミノピラジンと反応することで化学発光物質が生成することは知られていたものの、その誘導体化反応条件および反応生成物の化学発光反応条件の検討は不十分であり、発光量によるMGOの簡便定量法の確立には至っていなかった。本研究成果によって、これまで検討されていなかったアミノピラジン関連物質とMGOを反応させた場合でも化学発光物質が生成することや、MGOの誘導体化反応生成物の化学発光反応条件に関する新知見を得た。またその過程で、炎症性バイオマーカーの発光による簡便定量法への応用が期待できる新たな化学発光現象も発見した。
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