研究課題/領域番号 |
19K20206
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
野原 正勝 岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (70649996)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | シングルセル / ポリフェノール / 白血球分離 / トランスクリプトーム / 食品機能性評価 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の細胞集団による遺伝子発現解析では,個々の細胞の平均化されたデータを抽出しているが,細胞を個々に分けることで,各々の細胞に起こる小さな変化を捉えることが可能となる。本研究では免疫担当細胞である白血球に着目し,ヒト血液を用いた遺伝子発現解析による高精度な食品機能性評価系の確立を目的としている。 まずマウス血液から白血球を分離する条件と単一細胞化の検討,次いで遺伝発現解析と未病マーカー等の探索を行い,さらに食品成分がマウスに及ぼす効果を評価する。 また本研究の特徴は,血液と細胞保存試薬を混ぜることである。これにより検体の劣化を防ぎ,採血の現場から研究室へ送付後に検体処理が可能になると期待される。
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研究成果の概要 |
(1)マウス血液からの白血球分離は、血小板を取り除くための密度勾配分離試薬と溶血試薬を用いる方法によって、血小板がほとんど除去された白血球懸濁液を得ることができた。(2)白血球懸濁液から良質なシングルセルを得ることができたが、細胞の標識に用いたラベルが試験群間の相互の細胞に結合したことで、白血球を識別して分けることができず、解析することができなかった。単一細胞分離装置の1レーンにサンプルをまとめて解析するには、さらなる検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)マウスの血液は他の動物種と比較して、赤血球と血小板の数が多い。このことは血液サンプルを用いたシングルセル・トランスクリプトーム解析やmiRNAシーケンス解析において、白血球をターゲットとした場合に評価を困難なものとする。本研究成果は、全血から赤血球と血小板を取り除くことができ、白血球トランスクリプトーム解析の高精度化に貢献する。(2)本研究の分離法により得られた白血球サンプルは、シングルセル・トランスクリプトーム解析において、オリゴが結合した脂質で標識された細胞を識別して分類するセルマルチプレックスには不適であることを見出した。
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