研究課題/領域番号 |
19K20220
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2019, 2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
松田 孟留 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (50808475)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 状態空間モデル / 振動子 / 時系列解析 / fNIRS / 常微分方程式 / アジョイント法 |
研究開始時の研究の概要 |
振動現象は自然界に遍在しており、その理解は分野を越えて重要である。本研究では、多様な時系列データに潜む振動現象の理解・予測・制御を行うための統計手法を開発する。本研究で開発する手法によって、データ駆動的に振動現象の定量的理解が得られ、さらに不確実性を考慮した予測・制御を行うことが可能となる。
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研究実績の概要 |
状態空間モデルを用いて時系列データに潜む振動成分をデータ駆動的に抽出する振動子分解について、パラメータ推定アルゴリズムの改良を行った。従来のカルマンフィルタによる対数尤度の逐次計算に基づく最尤推定アルゴリズムでは、データの時点数が大きいときに計算量が膨大になってしまうという課題があった。この課題に対するいくつかの対処法を検討した結果、Whittle尤度にサブサンプリングを組み合わせたアルゴリズムが計算時間の削減と安定した推定精度の両立という意味で実用的であることがわかった。このアルゴリズムは振動子分解に限らず一般の状態空間モデルのパラメータ推定に適用可能である。また、振動子分解プログラムのMATLABからpythonへの移植を行なった。
スロー地震の解析では0.02-0.05HzのVLFEや2-8Hzの微動をバンドパスフィルタによって取り出すのが一般的である。しかし、最近の研究によって、スロー地震活動はこれらの周波数帯域に限定されないことを示唆する結果が得られてきている。そこで、先行研究に倣って2016年4月10日の紀伊半島沖DONETデータに注目し、振動子分解によるスロー地震のデータ駆動的な抽出を試みた。結果として、0.01Hz付近と0.1Hz付近に振動子のクラスタが存在することが見つかった。
この他に、作用素スケーリング問題に対するSinkhornアルゴリズムのもつ量子情報幾何構造に関する論文が採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
振動子分解のパラメータ推定アルゴリズムの改良を行い、長時間のデータにも適用可能となった。また、紀伊半島沖のDONETデータに振動子分解を適用した結果をまとめて国際研究集会でポスター発表を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き脳や地震などのデータに潜む振動現象の解析を行う。必要に応じてモデルの拡張やアルゴリズムの改良にも取り組む。
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