研究課題/領域番号 |
19K20221
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
長谷川 嵩矩 東京医科歯科大学, M&Dデータ科学センター, 准教授 (80753756)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 統計的時系列解析 / 状態空間モデル / メタゲノム解析 / ゲノム解析 / 生命情報学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,ゲノム・シークエンス技術の発達に伴い,個人が持つ全ゲノム情報を読み解くコストは著しく低減している.結果として,個人の持つ遺伝子多型の情報のみならず,コピー数変異やエピゲノム修飾などを含めた網羅的遺伝情報が大量に得られるようになり,疾患や血液検査データなどを含むバイタルデータとの関連性が積極的に研究されている.特に昨今では,腸内や口腔内に存在する細菌叢が,関節炎や食物アレルギー,癌,炎症性腸疾患,神経疾患,肥満,糖尿病など様々な疾患において重要な役割を果たすということが明らかになってきている.本研究は,ヒト体内細菌叢の役割を,臨床応用まで視野に入れた上で明らかにしようという取り組みである.
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研究成果の概要 |
近年,ゲノム・シークエンス技術の発達に伴い,個人が持つ全ゲノム情報に加えて,腸内や口腔内に存在する細菌が疾患や健康状態に対して与える役割を明確化し,臨床応用を試みる新たな研究が始まっている.本研究では,弘前大学COIにおいて複数年に渡り継続的に毎年約1000人分取得しているヒト腸内・口腔内細菌叢の時系列メタゲノムのデータと,同時に採取したヒトゲノムデータ,並びに血液検査値などのバイタルデータから,細菌叢が疾患や健康状態に与える影響を予測するための統計的解析手法の開発を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌叢と疾患,もしくは健康状態の解析に関しては昨今活発に研究が開始されている.主なものは,単独の細菌やクラスター化された細菌群と疾患の関連性を統計的検定によって明らかにする研究であり,この先進的な解析例としてはベイズ統計モデルを用いた解析手法や,Dirichlet回帰を用いて健康状態から細菌叢のコンポジションを予測しようとする研究などである.一方で,より先進的なショットガンメタゲノムデータに対して複雑な統計モデルを考慮し,疾患や健康状態との関連性を解析した例は多くない.本研究では,このような次世代技術を用いて採取されたデータと健康の関連性を予測するものであり,学術的意義の大きい研究である.
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