研究課題/領域番号 |
19K20266
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
池松 泰彦 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 助教 (40833570)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 耐量子計算機暗号 / 多変数多項式暗号 / MinRank問題 / グレブナー基底 / 暗号理論 / 多変数多項式公開鍵暗号 / 応用数学 |
研究開始時の研究の概要 |
量子コンピュータに耐性のある暗号(耐量子暗号)の研究を行う。耐量子暗号の候補として格子暗号・符号暗号などがあるが、その中、多変数多項式公開鍵暗号(MPKC)は、高速な処理性能を有し、署名長が短いという優れた利点を持つ。それだけでなく、いくつかの暗号プロトコル(UOV, HFEv-)は20年間も破られておらず、耐量子暗号の実用化・標準化の有力な候補となっている。しかし、安全性パラメータの設定に必要である詳細かつ正確な安全性解析は十分であるとは言い難い。そこで本研究では、MPKCの安全性を測るグレブナー基底攻撃・ランク攻撃の精密な解析を行う。
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研究成果の概要 |
多変数連立方程式の求解困難性を基にした多変数多項式暗号(MPKC)における安全性解析を行った。特に、グレブナー基底攻撃・ランク攻撃の精密な評価を目指し、NIST PQC標準化計画に関連する方式を含めた様々な多変数多項式暗号の解析を行なった。その結果、いくつかの方式の脆弱性を発見したり、新たな攻撃手法に基づいた安全性評価を提案した。さらに、その過程で得られた結果を用いて、署名方式、ID方式などの提案を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多変数多項式暗号は連立二次方程式の求解困難性を利用した耐量子計算機暗号の一つであり、量子コンピュータ時代における次世代暗号として必要不可欠な技術となっている。本研究課題で提案した方式や安全性解析手法により、安心・安全な耐量子計算機暗号の実用化に貢献できれば、量子コンピュータ時代の暗号基盤を支える重要な要素となり、社会に与えるインパクトは大きい。
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