研究課題/領域番号 |
19K20267
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
|
研究機関 | 東京大学 (2019, 2021-2023) 国立研究開発法人情報通信研究機構 (2020) |
研究代表者 |
高安 敦 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (00808082)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 耐量子計算機暗号 / 量子アルゴリズム / 符号暗号 / 格子暗号 / 暗号理論 / Shorのアルゴリズム / シンドローム復号問題 / 耐量子暗号 / 量子計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、量子アルゴリズムを用いる耐量子暗号の新たな攻撃アルゴリズムを構成することで、耐量子暗号方式を実用化するためのパラメータ設定という重要な問題の解決を目指すものである。耐量子暗号方式の中でも、特に格子暗号に主眼を置いて研究を進める。従来の研究では、例えばDarmstadt lattice challengeに代表されるように、古典アルゴリズムの実装評価に比重が置かれがちであったが、本研究では、量子アルゴリズムを利用し、より理論的な立場から新たなアルゴリズムを開発することによるパラメータ設定を目指す。また、量子ビット数・量子ゲート数など既存の量子攻撃アルゴリズムの計算リソースの解析も行う。
|
研究成果の概要 |
本プロジェクトは耐量子計算機暗号の量子アルゴリズムを用いた安全性解析を主眼としたものであり、本テーマに関わる複数の成果を得た。 主たる成果として、扱える量子ビットが少ないときの符号暗号に対する量子アルゴリズムの高速化を行ない、査読付き国際会議ACISP 2023で発表した。これは本プロジェクトのテーマに合致し、かつ、国際的に評価される画期的な成果である。 他にも、量子アルゴリズムを活用した公開鍵暗号への攻撃や耐量子計算機暗号への攻撃に関する成果をあげ、これらは本プロジェクトの周辺分野として、主テーマを進めるにあたり重要な成果となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
耐量子計算機暗号は今後必須とされる暗号技術であり、世界的にその実用化に向けた研究が活発に行われており、来る量子時代に安全な情報社会を維持する社会的意義の大きな研究である。 学術的には、主結果である扱える量子ビット数が制限されたときの符号暗号への量子攻撃の高速化には大きな意義がある。量子コンピュータは物理的な実現が困難であるとされており、大きな量子ビットすうを扱うのは困難であると考えられており、このような状況で符号暗号の量子安全性解析を行なった初の研究である。 その他の成果に関しても、査読付き国際会議等での発表されている画期的なものである。
|