研究課題/領域番号 |
19K20283
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松永 拓也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (40782941)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 粒子法 / 数値流体力学 / 表面張力 / 自由表面 / 気液界面 / 液滴 / インクジェット |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は流れシミュレーションにおける粒子法の計算精度を改善することを目的としたものである。これまで粒子法は混相流や自由表面流れなどの複雑な流体現象の解析に広く用いられてきた。しかし、界面形状の計算精度に課題があり、表面張力を主体とするような流れを精度良く解析することができなかった。そこで本研究では変形する界面に追従する移動サーフェスメッシュを新たに考案し、これまで困難であった表面張力を伴う流れの高精度解析の実現に取り組む。
|
研究成果の概要 |
表面張力を主体とする流れの高精度解析の実現を目指して、移動サーフェスメッシュを用いる新しい粒子法を開発した。主な研究成果は以下の通りである。(1)新しい時間進行法を開発し、非圧縮性流れの基礎的な解析精度を向上した。(2)移動サーフェスメッシュを用いて界面形状を陽的に追跡することで、表面張力の計算精度を大きく向上した。(3)軸対称座標系を用いることで、軸対称三次元流れの計算効率を向上した。(4)移動サーフェスメッシュの分裂アルゴリズムを開発し、トポロジー変化を計算可能とした。(5)実問題例として蛇口からの液垂れ問題や連続式インクジェット流れを解析し、開発手法の有効性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気液界面を伴う流れは自然や産業など極めて多くの体系に現れる。特に液滴、液柱、液膜などの小スケール現象ではしばしば表面張力が支配的となる。本研究は表面張力およびそれに伴う界面挙動をより正確に数値予測する新しい計算技術の作成を試みる研究であり、従来手法では実現できなかった流体現象の解析が実現可能となる。従って、粒子法による流体解析技術を抜本的に強化する基礎研究であると同時に、開発手法の工学応用においては極めて広範な産業分野への波及効果が期待される。
|