研究課題/領域番号 |
19K20284
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鳥生 大祐 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (60772572)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 流体・固体熱連成 / 低マッハ数圧縮性流れ / 流動層 / 音速抑制法 / 直交格子法 / 熱対流 / 陽解法 / 高温度差 / マルチフェイズモデル / 圧縮性流体 / 固気流動層 / 並列計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高温の固気流動層内における非球形粒子の挙動を明らかにするために,低マッハ数圧縮性流れと非球形粒子の力学・熱連成計算手法を開発する.本手法では,広範な温度差の問題に適用するために気体の圧縮性を考慮する.また,流体計算はオイラー格子上で行う一方で,固体粒子形状は四面体要素の集合体として表現され,この四面体要素と接触判定球を用いて各粒子に働く流体力,接触力を計算する.以上の手法を用いて大規模数値実験を行い,非球形粒子層の流動化メカニズムや流動状態での伝熱機構について詳細な検討を行う.加えて,工学上の実用問題(例えば粉体乾燥など)に開発した手法を適用し,その応用性についても検討を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,高温固気流動層内の非球形粒子群輸送に対して粒子スケールでの数値計算を行うことを目的とし,低マッハ数圧縮性流れと多数の任意形状粒子の連成計算手法について検討した.流体計算には音速抑制法を導入したFractional Step法を,流体と固体の連成計算にはDF/FD法などによる直交格子ベースの手法を用いた.提案手法の基礎的な特性を確認するために数値実験をいくつか行い,音速を抑制するパラメータを適切に設定すれば計算結果に与える影響を十分に小さく抑えつつ計算を高速化できること,また,100 ℃程度の大きな温度差の流れによる粒子輸送現象を安定に計算できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑な流動層の流動化メカニズムを解明するために,近年では固体粒子よりも十分に小さい流体計算格子を設定し,粒子周りの微視的な流れと粒子個々の運動を直接計算する手法が検討されている.しかし,大きな温度変化による気体の密度変化(圧縮性)や固体粒子形状の影響を考慮したものは少ない.本研究で開発した手法を発展させることで,これらの影響を考慮しつつ高温固気流動層内の微視的な温度分布や流速分布,各粒子に働く流体力や接触力など,実験では得ることの難しい精緻なデータの取得が可能となることが期待される.
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