研究課題/領域番号 |
19K20294
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
|
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
木谷 俊介 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 講師 (70635367)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 隠れた難聴 / 選択的聴取 / 耳音響放射 / 周波数分解能 / 時間分解能 / 隠れ難聴 / ギャップ検出 / マスキング閾値 / 聴覚情報処理障害 / 単語了解度 / 聴覚情報処理 / 聴覚末梢系 / 聴覚的注意 |
研究開始時の研究の概要 |
聴力検査では問題がないが、雑踏の中での音声の聞き取り(選択的聴取)が困難になる隠れ難聴に悩む人が増えている。本研究の目的は、隠れ難聴における聴覚末梢の関与について明らかにし、隠れ難聴を診断するシステムの開発である。研究代表者は、これまでに選択的聴取において聴覚末梢の特性が変化する可能性を示してきた。そこで、隠れ難聴は聴覚末梢の特性が劣化した結果起こると仮説を立てる。本研究では、この仮説を検証し、隠れ難聴の診断システムを開発する。本研究によって、隠れ難聴における聴覚末梢系のメカニズムが明らかになるだけでなく、診断システムによって早期発見が可能となり、新たな補聴器の開発に期待ができる。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、隠れ難聴を診断するシステムを構築することである。隠れ難聴は、賑やかな音環境において、話し相手の発話内容が分からないような症状のことであり、それを客観的に評価・診断する手段はない。本研究では、聴覚末梢の特性を反映した耳から放出される音である耳音響放射の計測と、いくつかの聴知覚特性を計測した。また、隠れ難聴の程度を測るシステムも構築した。その結果、隠れ難聴の程度との間に相関が見られたものは、睡眠下の耳音響放射およびマスキング閾値であった。このことから、睡眠下での耳音響放射、マスキング閾値を計測することによって隠れた難聴を診断できる可能性を示すことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音声コミュニケーションは、ヒトの生活において重要な働きをしている。隠れ難聴は、雑踏の中で音声コミュニケーションが困難になるため、悩んでいる人は多い。しかし、客観的に判断することが難しいこともあり、その悩みは共有されづらい。隠れ難聴を客観的に診断することができれば、悩みの原因を共有でき、音声コミュニケーションに適した音環境の整備などにつなげることができる。本研究の成果は、豊かな音声コミュニケーション環境の構築に繋がると言える。
|