研究課題/領域番号 |
19K20317
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京工科大学 (2020-2022) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
加藤 邦拓 東京工科大学, メディア学部, 助教 (00838922)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 触覚ディスプレイ / 静電摩擦 / スマートデバイス / タッチインタラクション / ユーザインタフェース / モバイルデバイス / インタフェース |
研究開始時の研究の概要 |
静電摩擦を用いた触覚ディスプレイは,静電気力を用いることで表面の滑らかな物体上のテクスチャを制御する技術として着目されている.一方で既存の静電摩擦を用いたディスプレイは電源装置から供給される数百ボルト以上の高電圧を必要とすることから一般家庭で日常的に活用されているデバイスへの適用が困難であった.申請者はこれまでに高電圧電源を使用せず家庭用のACアダプタの持つグラウンド端子に,薄い絶縁層を持つ電極を接続することで同様の静電摩擦触覚を提示できることを発見した.本研究は,この触覚提示手法を用いた触覚ディスプレイ開発し,その制御と一般の様々デバイスへの実装を検討する.
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研究成果の概要 |
市販のモバイルデバイス上に提案した触覚ディスプレイを設置することで、充電ケーブルと ACアダプタを接続するだけで触覚を提示することが可能なデバイスを開発した。開発したデバイスでは、GNDとユーザがタッチ操作を行う電極部分の経路をリレーにより一定間隔で電気的に切断することで、ユーザが感じる触覚を変化させることができる。更に本研究では、モバイルデバイスの画面上だけでなく、画面外に触覚提示インタフェースを拡張する手段についても検討を行った。多数の細い線系電極を用いることで静電容量方式のタッチディスプレイを拡張し、キーボードやゲームコントローラなどの触覚フィードバックのあるインタフェースを実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、スマートデバイス上に小型で軽量なアタッチメントを付与するだけで使用可能な触覚提示機能を実現した。数100V以上の高電圧を必要としていた既存手法と異なり、提案手法では一般家庭用ACアダプタを用いるだけで、触覚提示が可能である。また、ACアダプタのグラウンド(GND)端子は、家庭用コンセントに接続された一次回路とは直接繋かっていない。そのため我々が ACアダプタの GND端子に直接触れても、感電の危険がなく高い安全性を有する。こうしたことから、一般への導入のハードルが低く、今後のスマートデバイス市場の発展に寄与しうる技術であると考えている。
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