研究課題/領域番号 |
19K20365
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
|
研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
寺田 裕 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 客員共同研究員 (40815338)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | リカレントニューラルネットワーク / 神経データ / 結合推定 / 非線形動力学 / カオス / ニューラルネットワーク / 平均場理論 / 位相振動子系 / 線形応答理論 / 神経ゆらぎ / ベイズ計算 / アトラクターニューラルネットワーク / 場の理論 / 格子細胞 / 場所細胞 / 理論神経科学 / 嗅内皮質 / 学習 / 海馬 |
研究開始時の研究の概要 |
脳神経系が行っている時空間情報処理のメカニズムを数理的に解明することを目指し,リズムの観点を取り入れた数理モデルを用いて理論解析を行う.具体的には,海馬における場所細胞や嗅内皮質における格子細胞といった神経細胞が示す固有のダイナミクスをうまく表現する位相縮約に基づく位相モデルや発火率モデルを構築する.そしてそれら結合系が示すダイナミクスを解析し,計算能力を評価し,ダイナミクスと情報処理能力の関係を調べる.リズムと乱雑な活動が共存する系に記憶容量や時空間に関するタスクを行わせることで,リズムの持つ計算論的役割を明らかにする.実データとの整合性も取りながら理論研究を進めていく.
|
研究成果の概要 |
本研究では,神経活動データから神経細胞間の結合を推定する手法に関する研究と神経回路網の数理モデルを用いた研究を行った.まず,平均場理論や情報理論に基づく手法を応用することで効率的な結合推定手法を開発した.そして,提案した推定手法をスパイクデータに適用することで背後にあるシナプス結合が正確に推定されることを確認した.次に,リズム的な神経活動に対する解析として結合位相振動子モデルを解析した.特に,線形応答理論を構築し,逆問題への応用を考えた.最後に,リカレントニューラルネットワークを使った研究では,学習の結果得られるカオス的な神経活動が確率分布の表現に有用であることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
提案した結合推定手法は現状得られているデータだけでなく今後得られるよりサイズの大きいデータに対しても適用が期待される.神経回路網のモデルは神経科学の問題だけでなく,機械学習やAIといった関連分野への波及効果も期待できる.
|