研究課題/領域番号 |
19K20374
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
長濱 虎太郎 信州大学, 工学部, 研究員 (10736698)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 観察学習 / ロボットビジョン / 生活支援ロボット / 遮蔽 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、生活支援ロボットが道具や不定形物の操作法を人から観察して学習するためのロボット視覚の研究開発をおこなう。従来のロボット視覚は、観察対象が見えない場合の状況推定を不得手としていた。一方で人間の視覚は、観察対象が見えなくなることをも手がかりとして用いることで、重なる・入る・切り込むといった状況を把握できていると考えられる。そこで本研究では、観察対象の見え隠れを特徴量の一つとして活用し、多様な状況推定を可能とするロボット視覚の開発をおこなう。さらに生活支援ロボットシステムへ統合し、生活支援作業の観察学習における有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
本課題では,生活支援ロボットが道具や不定形物の操作法を人から学ぶための視覚観察学習システムの研究開発をおこなった.特に,人間の視覚に備わっている,物の永続性に関する概念やトンネル効果等の性質を参考にし,観察対象が見え隠れする際の遮蔽情報を視覚特徴として用いることで,上下・包含関係の変化によって観察対象が見えなくなるような作業をも獲得できる,視覚観察学習システムの一実現法を明らかにした.本手法により,物体を物体に重ねたり,物体を物体に入れて運んだりするような作業の視覚観察学習や,不定形物の機能的な形状特徴の推定が可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題で実現法を明らかにした視覚観察学習システムは,従来手法における課題であった,観察対象が見えなくなる際の状況推定や学習を克服する一手法であり,主に複数の物体や不定形物を用いる作業を対象とした観察学習研究の発展へ貢献するものだと考えられる.また,提案システムが実現する視覚観察学習は,ロボットに関する専門知識を持たないユーザが生活支援ロボットへ,各家庭内で必要となる作業を自然な形で教示できるようにするための枠組みである.少子高齢化が進み,労働人口が減って要介護者の増えてくる社会を支えるため,人の傍らで人の作業を手助けする生活支援ロボットを実現していく際の鍵技術となると考えられる.
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