研究課題/領域番号 |
19K20384
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
西山 雄大 長岡技術科学大学, 工学研究科, 講師 (90649724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 歩行 / 身体 / 自己主体感 / 身体所有感 / 予期 / 注意 / 行動計測 / 軌跡 / 見えない身体 / 身体的自己意識 / Invisible Body / 変性身体感覚 / 身体アウェアネス / 主観的時間 |
研究開始時の研究の概要 |
身体と自己の関係に関する研究は哲学的探求のみならず、神経疾患や精神疾患に伴う身体感覚変容の病理解明や療法応用のためにも発展が望まれる領域である。最近では身体的自己意識研究が加速しており、特に代替物を自身の身体だと感じさせる錯覚実験が主に行われている。しかし、従来の実験はその手続き上の制約により、錯覚の生起過程を検証できず、錯覚強度も弱いという問題がある。本研究ではこの問題に対するひとつの解決策を提案するために、宙吊りの視点だけに自己を感じる『身体不在』体験を生み出す新規実験系を開発し、身体不在のまま体験者が歩行することで生じる感覚を心理・生理・行動の側面から検証・分析する。
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研究成果の概要 |
本研究課題の目的は、様々な感覚を統合して得られる「いまここにいる」という感覚について、物理的身体の代替物を提示しない実験環境を構築し、そこで生じる体験や行動の変化を明らかにすることであった。主な2つの実験により、視覚的に身体不在のまま歩行するという状況を仮想現実技術により構成し、身体不在という状況においても、歩行による体性感覚・前庭感覚のフィードバック、およびそれらに整合的な視点移動による多感覚同期刺激がある場合は「いまここにいる」という感覚が伴われることが示唆された。また本研究の遂行過程で、歩行の解析や仮想現実環境での身体所有感・主体感の関係についても新たな知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仮想現実技術の最大の利点は現実には起こりえないことを可能とすることである。そこでは、ユーザーが普段はできない動作を仮想現実環境で実現させることもできるだろう。本研究課題では、身体がなくとも参加者の運動と視点移動の同期は臨場感を伴った。このことを踏まえ、たとえばアバターなしに、意図した動作が環境に与える結果のみを整合的にフィードバックするといった仕組みを構築することで、実際には運動がなくとも意図と結果の整合性が臨場感を伴わせ、逆に実際には働いていない運動系に働きかけるようなリハビリツールはできないか。今後、臨場感を引き起こすための最小要件を見極める必要があるだろう。
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